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写真上達でお悩みの方の駆け込み寺

初心者の方、独学や教室で上達しないとお悩みの方を専門に指導を行う写真講師のブログです

E-M1を使うカメラマンがオススメするマイクロフォーサーズのレンズ5選

機材の話

機材が重たいと、モチベーションが下がったりフットワークが悪くなります。撮影に対する自分のコンディションを下げないという意味では、僕にとって小型軽量はとても重要な要素です。そんな僕がメイン機材をフルサイズ一眼レフからマイクロフォーサーズ規格のオリンパス E-M1に変えたのは2015年5月。それからプライベートでも仕事でもE-M1を使ってきましたが、フルサイズ一眼レフから変えても十分に満足できた理由の1つはレンズの良さだったりします。ということで、今回は実際に僕が仕事でもプライベートでも使っているオススメレンズを紹介したいと思います。

 

 

※今回はオリンパスのE-M1を使って写真を撮ることを想定した内容です。パナソニックのカメラで動体撮影・動画撮影を行う場合は参考にならない可能性が高いのでご注意ください。

 

f:id:photographerti:20161105002522j:plain

 

 

①オリンパス 7-14mm F2.8 PRO

 

マイクロフォーサーズの超広角と言えば、僕の中ではこのレンズ一択でしかありません。なぜなら、広角レンズこそ距離目盛を必要とするからです。こちらの記事でも書いていますが、マイクロフォーサーズの超広角レンズはオリンパスの7-14mm F2.8かパナソニックの7-14mm F4しか選択肢がなく、この2択で考えた場合距離目盛があるのはオリンパスの7-14mmだけなのです。

 

距離目盛があれば、絞りと目盛の組み合わせでパンフォーカスになる設定を覚えておくことで、風景撮影等のピント合わせの手間が省くことができます。また、パナソニックの7-14mmよりも最大撮影倍率は高く逆光耐性もいいです。両方使ってみた経験がありますが、パナソニックの方が逆光耐性が少し弱いという印象ですね。

 

さて、実際に使う時はF5.6でピントリングを「∞」の真ん中かやや右ぐらいに合わせるとパンフォーカスになりますので、風景撮影や店内・住宅撮影の時でも重宝しています。等倍で見ると流石に少し周辺が流れますが、鑑賞距離から見る写真は隅までかなりシャープです。

 

絞り開放からの描写もかなり高いので、開放から普通に使えます。最大撮影倍率も高いので、接写して背景をボカすことも可能です。ただ、7mmで最短撮影距離で撮影すると解像度が顕著に落ちてきますので、超広角で接写する時は8mmで接写するようにしています。 

 

f:id:photographerti:オリンパス7-14mmPROの広角マクロ撮影

f:id:photographerti:オリンパス7-14mmPROの作例

f:id:photographerti:オリンパス7-14mmPROで撮影した建築写真

 

②オリンパス 12-40mm F2.8 PRO

 

標準ズームの選択肢としてはパナソニックの12-35mm F2.8もありますが、最大撮影倍率が大きく違います。12-35mmは0.34倍(35mm判換算)ですが12-40mmは0.6倍35mm判換算)です。これはかなり差が大きく、0.6倍もあればマクロレンズと言っても過言ではないレベルです。もちろん、近年のマクロレンズは最大撮影倍率が1倍(マイクロフォーサーズなら35mm判換算で2倍)なのが当たり前なので、本家に比べれば少し物足りないことはありますが、標準ズームでありながら0.6倍を実現されていると利便性はかなり良いですね。

 

その他は望遠側の焦点距離が5mm違うこと、パナソニックの方が約70g程軽いということは人によっては悩む要素かもしれません。小型軽量を最優先で考えるならパナソニックかもしれませんが、トータルで考えるとオリンパスのレンズも382gと十分軽量で、最大撮影倍率の高いオリンパスがオススメです。また、フルサイズの一般的なF4通しのレンズと比べて約250g程軽くなります。ボディと合わせれば500〜600g程度軽くなりますので、その分フットワークは軽くなるのがありがたいです。

 

オリンパスの12-40mmはどの焦点距離でも絞り開放から解像度が高いので、絞りの選択は背景のボケのコントロールだけを意識できます。プライベートでは単焦点レンズで広角、標準、中望遠をカバーするので使用頻度は低めですが、仕事では使用頻度が高く活躍してくれてます。

 

また、ピントリングを手前に引っ張ると、ピント合わせがモーター式から機械式に変わり距離目盛が現れるMFクラッチ機構を採用しています。標準ズームレンズの場合は距離目盛を使うことは少なく、モーター式でも問題なかったりしますが、距離目盛がある機械式のマニュアルフォーカスは便利な時もあるのでどちらも選択できるのはありがたいですね。

 

AFは非常に早いのでストレスに感じたことはありません。PROレンズを含め、最近のレンズはAFが早いので快適です。

 

ちなみに、レンズ単体の値段は両者あまり変わりませんが、オリンパスの12-40mmはE-M1のキットレンズとして買うことができます。キットレンズで買った場合は約40,000円程で購入できるのでかなりお得です。今からE-M1を検討されるなら、絶対に12-40mmのキットがオススメですよ。

 

f:id:photographerti:オリンパス12-40mm F2.8の作例

 

③オリンパス40-150mm F2.8 PRO 

 

マイクロフォーサーズの望遠レンズと言えばこのレンズを持っている人が多いと思います。パナソニックの35-100mm F2.8も良いレンズなので望遠域で悩むところではありますが、焦点距離の長さを求めるなら専用のテレコンで1.4倍にもなるオリンパスがいいですね。

 

焦点距離はテレコンなしで80-300mm35mm判換算になりますが、キヤノンの70-300mm Lのレンズと比べても約300g軽いです。テレコンをつかえば112-420mm35mm判換算になりますが、キヤノンの100-400mm Lと比較した場合オリンパスの方が約700g軽いです。また、絞り値も一段明るくなるので、シャッタースピードを稼げるという点も動く被写体を撮る人にとってはありがたいですね。画質がAPS-C並になったE-M1 MArkⅡを使えば、フルサイズとの画質の差が縮まるので、同程度の画質でより小型軽量を図れます。APS-Cとの比較なら、APS-C以上の画質になるケースも。

 

オリンパスのE-M1はフルサイズ一眼レフに比べて小型軽量なので、カメラとレンズの比較なら1000g以上の差になってきます。カメラと標準ズームレンズと望遠ズームレンズの3つで比較した場合は約1000〜1300g程の軽量化になるので、そう考えると改めてミラーレスシステムのメリットを感じますね。ピンとこない人は、試しに何時ものカメラバッグから約1000g分の機材を抜いてみてください。1000g以上の軽量化を体験してもらうと、かなり楽になるのが実感できると思います。

 

描写は絞り開放から全体的にシャープなので、このレンズも背景のボケ量だけを考えて絞りを選択できます。AFもかなり早くストレスはありません。そして突筆すべき点は、専用設計のテレコンをつけた時の画質やAFがほとんど変わらないということです。テレコンをつけた時はF4では若干甘くなりますが、F4.5にするだけでキリッと写ります。テレコン装着時のAFもほとんど変化がなく動体撮影も行える程です(流し撮り時はテレコンなしの方が動作良好。テレコン付きで、人物等のグループターゲット内で僅かな面積でしか被写体を捉えられない場合はAFが奥に抜けやすくなる可能性大。テレコン付きでの動体撮影は、車や電車等の被写体の面積が大きいものに限ります)。E-M1のファームウエアが3.0になって動体撮影能力が向上してからは、とくに40-150mmで動体撮影をされる方が増えましたね。

 

また、40-150mmの最大撮影倍率はテレコンなしで0.42倍(35mm判換算)、テレコンありで0.6倍(35mm判換算)になり、望遠マクロとしても活躍します。商品撮影を行う際、中望遠ではカメラが写り込んでしまうような商品の場合はこのレンズで撮影することもあり重宝しています。

 

f:id:photographerti:オリンパス40-150mm F2.8の作例

 

④パナソニック LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4

 

標準単焦点レンズならこのレンズでしょう。と言っても、マイクロフォーサーズのレンズの中でF1.4を選択できてAFが使える標準単焦点レンズはこれしかありません(笑)。もう少ししたらオリンパスから25mm F1.2 PROが発売になりますが、そうなったらどちらにするか悩むところですね。PROは値段が高いですが半段でも明るい方を選ぶか、コスパ抜群の25mm F1.4にするか。

 

さて、このレンズは絞り開放からよく解像しながらもどこか柔らかい雰囲気を残してくれるレンズで気に入ってます。AF速度も必要十分で、E-M1の顔認識AFのピント精度はかなり高く安心して撮影することができます。また、個体差もあるかもしれませんが、ピントリングが軽いのは個人的にすごくありがたいです。悪く言えばスカスカなんですが、レンズが小型なので左手の人差し指一本でピントを調整することができるのはありがたいですね。

 

レンズが小型すぎるとピントリングを調整しにくかったりします。ピントリングが軽いと、油断すれば少し手が当たっただけでピントがズレるので注意が必要ですが、人差し指だけでピントの微調整ができるメリットの方が大きいです。

 

ちなみに、僕はフルサイズの50mmを使う時もF2.5ぐらいで撮ることがほとんどだったので、マイクロフォーサーズでもこのレンズを使えば同じ感覚で撮影ができます。

 

しかし、逆に言えばフルサイズのF2.8以下のボケが常に必要とするような方にはマイクロフォーサーズではなくソニーのα7シリーズがオススメということになります。マイクロフォーサーズとフルサイズは背景のボケ量に2段の差があります。マイクロフォーサーズでF1.4のボケ量はフルサイズでF2.8のボケ量と同じになるので、フルサイズのF2.8のボケで満足できるかどうか?その基準が、マイクロフォーサーズがオススメできるかどうかの境界線になってくるでしょう。

 

f:id:photographerti:パナソニック LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4の作例

 

⑤パナソニック LEICA DG NOCTICRON 42.5mm F1.2

 

35mm判換算で85mm F2.4のレンズになるこのレンズは、マイクロフォーサーズの中でも一番開放絞りが明るいレンズになります。中望遠のポートレートレンズをと考えているなら、このレンズ以外の選択肢はないでしょう。

 

このレンズの絞り開放の描写は、25mm F1.4と同様に少し柔らかい雰囲気になります。と言っても、絞り開放から解像度はかなり高いです。もちろん、絞ればさらに解像度が高くなり等倍で見た時でも等倍とは思えないぐらい解像します。AFはオリンパスのPROレンズに比べると少し遅く感じられますが、十分な速さだと思います。

 

商品撮りなどはキヤノンのアオリレンズTS-E 45mmをE-M1で使うことが多いので出番はあまりありませんが、それ以外の背景のボケを活かした写真は迷わずこのレンズですね。

 

このレンズでどの程度背景がボケるのか?というテーマで書いた記事もあります。このレンズが気になる方は是非ご覧になってみてください。

 

 

f:id:photographerti:パナソニック LEICA DG NOCTICRON 42.5mm F1.2の背景のボケ量

 

番外編

普段プライベートなどよく使うのがオリンパスの14-150mm

 

 

屋外で荷物を軽くしたい時、頻繁なレンズ交換ができない時なんかはこのレンズをよく使います。

 

高倍率ズームなので等倍でもキレキレとはいきませんが、鑑賞距離では十分にシャープです。そして、このレンズを使ってみて驚いたのが、AFがかなり早いということ。AF-Sで使う分にはPROレンズに迫る速さです。そして、E-M1との組み合わせならそのAF速度が活きてくるのかC-AFもそこそこいけます。時速50キロ程度で走ってくる車ぐらいなら高確率でピントが合い続けますので、ちょっとした動体撮影はこのレンズでも対応できますね。

 

また、防塵防滴なので悪天候の時でも安心して使うことができ、最大撮影倍率が0.44倍とちょっとしたマクロ撮影もこなせるのも嬉しいメリットです。ちなみに、このレンズは285gととても軽量にも関わらず全体的な性能が高いので、軽量化を図りたい時は本当に頼りになります。ただ、造りは頑丈とは言えないので取り扱いだけ雑にならないよう注意が必要です。

 

パナソニックのカメラをお使いの場合は、防塵防滴が必要ないならパナソニックの14-140mmの方がいいと思います。オリンパスとパナソニックはマウントが同じなのでレンズを共有できるとは言え、動体撮影等を行うならなるべく純正の組み合わせの方がいいので。

 

f:id:photographerti:オリンパス14-150mmのマクロ撮影

f:id:photographerti:オリンパス14-150mmの動体撮影の作例

 

 

ちなみに、普段持ち歩くレンズは、

 

・7-14mm

・25mm

・42.5mm

・40-150mm

軽量化優先なら、7-14mmと14-150mm、25mmという選択になることが多いです

 

ですが、これに加えてGRも持ち歩きます。28mm、35mmはGRで。標準域は25mm、中望遠は42.5mm、と広角から中望遠までは単焦点レンズを使い分けています。GRはカバンの中ではなく、専用ケースにカラビナをつけてベルトに固定しているので、バッグの中は広角単焦点レンズ一本分の空きがでますね。GRをベルトに固定しておくととても便利で、広角が欲しい時にわざわざE-M1のレンズを交換しなくても、そのままサッとGRを取り出して撮影ができます。

 

マイクロフォーサーズの広角単焦点レンズを買うなら、GRを買って腰のベルトに固定しておく方が利便性は良いのでオススメです。

 

実際にマイクロフォーサーズを使ってみて

ここまで、実際に僕が使っているレンズとそのレンズを選択した理由をご紹介してきましたが、如何でしょうか。

 

僕自身が実際にマイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼を使ってきて1番感じていることは、動体撮影専門でない人にとってはミラーレス一眼はメリットがとても大きいということです。全体的にどのレンズもAFはかなり早く画質も良い。人物撮影なら顔認証AFでかなり高精度のAFで撮影できます。マニュアルでピント合わせる際は、電子ファインダー内で即拡大されピントが合っている場所は色で教えてくれるMFアシスト機能があり、止まっている被写体に対してはほぼ正確なピント合わせが可能になります。また、一眼レフで悩まされる前ピン後ピンの問題がミラーレスでは発生しないので、撮影者が上手く使いこなせばAF精度は一眼レフ以上になります。

 

なので、カメラ選びの相談を受けた際も、動体撮影を行わないならミラーレス一眼を勧めることがほとんどです。ただ、ミラーレス一眼で動体撮影を行うとなるとコスト高くなる選択肢しかありません。その点、一眼レフなら構造上動体撮影に向いている為低コストの機材でもそこそこの撮影ができるので、相談者の予算次第では一眼レフをオススメすることもあります

 

ところで、この記事を書きながらふと思ったのですが、今後一眼レフに搭載されている測光センサーが高画素化されれば、一眼レフであっても前ピン後ピンの減少を相殺するAF精度を実現できたり(位相差とコントラストAFの併用)、マニュアルでピント合わせをする時も光学ファインダー内に小さなモニターを表示させてMFアシストが可能になったりするでしょうか。

 

そうなれば、一眼レフもミラーレス一眼もAFの面ではあまり差が無くなってくるかもしれませんね。もちろん、その頃にはミラーレス一眼も様々な性能アップや新機能を搭載してくると思いますので、将来のカメラがどうなっているか楽しみです。

 

※最後の写真はGRでスナップした息子です。

f:id:photographerti:RICOHのGRで撮影した動体撮影の作例