写真上達の本質を考えてみる

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知らないと追従しないE-M1の動体撮影の設定


オリンパスの望遠レンズと言えば、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROです。 

 

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35mm判換算で80-300mmF2.8になるこのレンズは、ポートレートや商品撮影でも活躍するので使用頻度は高いです。そして、オリンパスOM-Dユーザーで動体撮影をするなら第一候補に上がるのは間違いないでしょう。

 

E-M1はファームウェアのバージョン3.0で追従性が向上しましたが、バージョン3.0以降のE-M1と40-150mmを実際に使って見ると、大抵の動体撮影をこなすことができると実感しています。ただ、知らないと性能をフルに発揮できないような設定もあるので、今回はE-M1で動体撮影を行う際に押さえておきたい設定のポイントについて解説したいと思います。

 

 

ベースとなる設定

E-M1で動体撮影を行う際のフォーカスモードは以下の二つです。

 

・コンティニュアス AF(C-AF)

・追尾AF(C-AF+TR)

 

コンティニュアスAFは選択したエリアで被写体にピントを合わせ続けるモード。一方、追尾AFなら選択したエリアから被写体がズレても、全点のフォーカスエリア内でカメラが判断して自動で追尾してくれます。この二つのフォーカスモードがありますが、これは被写体によって使い分けます。

 

どのように使い分けるか、その基準は被写体の面積です。例えば、車や電車等のフレーム内の面積を大きく占めるような被写体の場合は一点で合わせて追尾AFで追いかけてくれます。ファインダー内でも安定して被写体を捉えられる場合は、シングルターゲットでピントを合わせて追尾AFにしておくと、万が一多少選択したエリアから外れても被写体を捉え続けてくれます(グループターゲットで追尾AFを行った場合は、まずエリアの中心でターゲットの表示がされるので、わざわざシングルターゲットにしなくてもいいかもしれません)。

 

ただ、子供等のフレーム内で面積の小さい被写体を追尾AFで撮るとピントが奥に抜けることが多いので、子供等はグループターゲットでコンティニュアス撮影する方が歩留まりがいいですね。子供の運動会で試してみたところ、幼時の走るスピードでも追尾AFは被写体を見失うような動きを見せました。そこで、グループダーゲットでコンティニュアスAFに切り替えてみると、比較的至近距離の走る子供でも余裕で追いかけてくれました。

 

シングルで合わせるか?グループで合わせるか?

実際に撮影する場合、被写体を安定的にファインダーで捉えられる場合はシングルターゲット(一点)でピント合わせを。シンプルな背景で被写体が速く動くような場合はグループターゲットでピント合わせを行う方がいいと思いますが、これは被写体によって使い分ける必要があります。人などの細い被写体の場合は、ファインダーで安定して捉えることができてもグループターゲットで捉える方が安心です。

 

ファンクションボタンに測距点モードのホームポジションを登録することができるので、通常は一点、必要があれば瞬時にグループターゲットに切り替えられます。

 

連写は必ずHで

E-M1のファームウェアのバージョンが3.0になった時、連写Hでのコマ数が9コマ/秒になり被写体の追従性能が向上しました。ただ、このバージョンから像面位相差が機能するのは連写Hの時だけになりました。

 

ある時、僕自身が連写Lでファインダーを覗いていた時、ふと像面位相差の枠がファインダー内に出てこないことに気づきました。連写Hでは枠が出てきます。この経験から、おそらく連写Hの時だけ像面位相差が機能していると予想しメーカーに確認をとったところ、予想通りバージョン3.0以降は連写Hでしか像面位相差が機能しないということでした。連写Lは、ポートレートの表情違いを連写したい等の用途での使用になるので注意が必要です。

 

テレコンMC-14を使っての動体撮影は要注意

テレコンのMC-14をつけると35mm判換算で112-420mmになりますが、このテレコンは優秀でAF速度も画質もほとんど変わらないのが特徴です。しかし、被写体によっては動体撮影が少し不向きになります。とくに不向きに感じているのは人物です。

 

車や電車等、被写体の面積が大きい場合はテレコン付でもそこそこの確率で撮影ができるのですが、人の場合はグループターゲットで奥にピントが抜けるスペースが発生することがあり、そのスペースにピントが引っ張られることがあります。しかも戻りが遅く2コマ3コマぐらいピンボケが続くことがあります。テレコンなしだと、グループターゲットで子供の徒競走なんかを撮影しても余裕で被写体を追えるのに、テレコンをつけると途端に追いづらくなります。

 

ただ、グループターゲット内に子供が密集して奥に抜けるような場所がない場合は気持ち良く追従してくれるので、やはりテレコン付きの時は被写体の面積が大きい時だけの方がいいなと実感してます。

 

この辺りは、E-M1 MarkⅡでしっかり改善されていると思いますし、改善されていなくても5点のグループターゲットが使えることで奥に抜けるようなスペースが無くなったので、かなり撮りやすくなっていると思います。

 

具体的な設定

以上のポイントを押さえた上で、具体的な設定を解説します。まず、僕はマイセット1と2にそれぞれ動体撮影用の設定を登録しています。

 

マイセット①

・絞り優先F2.8

・露出補正+0.3

・ISO感度オート

 

これは、晴れた時の屋外でテレコンなしで撮影する場合の設定です。晴れた屋外で被写体を止めて撮影する場合は、絞り優先F2.8で十分にシャッター速度が速くなります。

 

マイセット②

・シャッター速度優先1/500

・露出補正+0.3

・ISO感度オート

 

今度はシャッター速度優先ですが、これは少し暗い環境でテレコンなしで動体撮影を行う場合です。暗い環境なら、シャッター速度を1/500にしておけば絞りはF2.8ぐらいで後はISO感度がオートで切り替わります。

  

テレコンをつけた時の動体撮影時には絞りはF4通しになりますが、F4だと若干描写が甘いです。しかし、F4.5にするだけでその甘さが消えてしっかり写るので、絞り優先でF4.5に固定します。ISO感度は状況に応じて設定しますが、ISO500ぐらいなら曇天の屋外でシャッター速度は大体1/500ぐらいになりますね。

 

どちらのマイセットも、最初はグループターゲットにしておきレバー1のコンティニュアスAFにしてありますどんな被写体でも無難に対応できるように。被写体によってはすぐにレバー2に登録してある追尾AFに切り替えて撮影します。

 

また、マイセット登録する時フレームレートを高速にしておきます。そうすることで、普段はフレームレート標準でMFアシストのピーキングを利用している場合でも、マイセットを呼び出した時だけフレームレートが高速になります。マイセット登録の時は忘れないようにしましょう。

 

E-M1の像面位相差AFは縦線しか検知できない

さて、ここまでE-M1で動体撮影する際の設定に関してお伝えしてきましたが、E-M1の位相差AFの特徴としては縦線検知のラインセンサーしかないということも理解しておかなくてはいけません。つまり、電車や窓の縦の線しか検知できません。この縦線しか検知できないラインセンサーが苦手とするのは、フレーム内を素早く横切っていくような動きです。フレーム内を横切ってしまうと縦の線が流れてしまうので検知が難しく、そうなると検知しやすいのは横の線になります。しかしE-M1には横線は検知できません。

 

なので、フレーム内で横切るような撮影はなるべく避けた方がいいでしょう。ただ、縦位置で撮影する時はランセンサーが90度向きを変えるので、横位置よりも縦で撮る方が撮りやすくなるという傾向もあります。縦位置でフレーム内を横切るという撮り方はしないかもしれませんが...。

 

E-M1 MarkⅡでは像面位相差AFが全てクロスセンサーになったので、縦線も横線も検知できるようになりました。実写レビューなどを見ていると、かなりの動体追従性能なのが確認できるので、オリンパスの300mm F4やパナソニックの100-400mmなどが実用的になれば動体撮影をメインに行う人にとっては魅力的なシステムになるでしょうね。

  

ケースバイケース

以上が僕が動体撮影を行う時の基本的な設定ですが、動体撮影と言っても被写体や表現によって得たいシャッター速度などは変わります。僕の場合は犬や鳥などの動きの速い被写体を撮ることはまずないので以上のような設定にしていますが、被写体によってはもっと速いシャッタースピードが必要になることもあるので、状況に合わせて設定は変えてください。基本的にはマイセットに登録をしておくのが便利でしょう。僕は2つのマイセットを前面の2つのボタンに登録しています。

 

あと、個人的には親指AFは使いにくいので利用していません。

 

E-M1の場合はレバーでAFモードを変えられますので、レバー1に追尾AF。レバー2にコンティニュアスAFを登録して瞬時にAFモードを変えていますが、これも使いやすい方でいいと思います。

 

人それぞれ使いやすい設定は違いますが、今回の記事が参考になれば幸いです。

 

f:id:photographerti:E-M1の動体撮影サンプル写真