写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

オリンパス25mm F1.2 PROはノクトン25mmF0.95以上のボケ味


僕が以前、しばらく探し続けても見つからなかった比較。それが、オリンパス 25mm F1.2 PROとノクトン 25mm F0.95の絞り開放の比較です。ノクトン 25mmは絞り開放での描写がとても柔らかい印象になりますが、絞れば解像度がグンと上がるのでボカして良し絞っても良しのレンズであることは分かっていましたし、実際に使ってみても印象は変わりません。

 

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ただ、ノクトン 25mmを買う前に、オリンパスの25mm PROと比較してどれぐらいボケ量や描写の違いがあるのか?ということを知りたかったのですが、調べても出てこないままノクトン25mmを買いました。

 

その後、訳あってAFと防塵防滴を必要とするケースが増えそうなので25mm F1.2 PROを購入。手元に25mm F1.2と25mm F0.95の両方がある状態になったので、早速比較してみることに。

 

ということで、こちらがその画像になります。

 

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ピントはカメラから約1mぐらいのパソコンのモニターです(画像はトリミングしています)。画像左のピントが合っている部分を見てみると、描写の違いがはっきり分かりますね。25mm F1.2の方は、絞り開放でもしっかり解像して、ほんの少しだけ柔らかい雰囲気が残っている印象です。一方、25mm F0.95はかなりソフトな描写です。ピントがあっていてもソフトフィルターを使っているかのような雰囲気になります。

 

画像中央から右側を見てみると、比べてみてまず思ったのがボケは意外と差がないことです。ただ、よーく見るとボケ味はオリンパスのF1.2の方が良い場所がいくつかあります。画像中央のくすんだオレンジ色のボケです。これは室内で干している布団がボケているんですが、よーく見ると布団の縦縞や布団右側にある布団干しのフレームがノクトンF0.95の方がくっきり写ってしまっています

 

半段絞りを開けられるノクトンF0.95の方がボケ量が若干大きいにも関わらず、球面収差がノクトンの方が大きいにも関わらず、ノクトンの方がはっきり写っている箇所があるということは、それだけオリンパスF1.2のレンズの方がボケの質が良いということになると思います。

 

  • ピント面はしっかり解像するのに、ボケ質はノクトンF0.95以上。

 

そう考えると、オリンパスのF1.2がなぜ値段が高いのか?その理由が分かる気がしますね。

 

この1枚だけで決めつけることはできませんが、単純な比較でも両レンズの傾向はある程度分かるのではないかと思います。正直なところボケ感はぱっと見では差がほとんどないので(半段分ボケないのにボケ感がF0.95と同等以上なのがF1.2 PROの価値かと)、よほどシビアに見ない限りはピント面の描写やAF・防塵防滴の有無でどちらを購入するか選ぶ形になるのではないでしょうか。

 

ちなみに、写りだけで見るならノクトンF0.95のソフトな描写がオリンパスF1.2と同等になるのはF1.4〜1.7です。

 

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ノクトンは少し絞るだけでどんどんソフトな感じが消えて解像度がグンと上がりますが、ソフトな描写は被写体が近ければ近いほど強調されるので、2mぐらい離れた場合はF1.4ぐらいで同等に、上の画像のように1mぐらいの距離感だとF1.7ぐらいで同等になります。

 

F1.4だとそんなにボケ量も変わらないので、表現の質をコントロールできるノクトンの方がいいという方もいらっしゃれば、逆にF1.7とF1.2の差がこの程度なのであれば、オリンパスかパナソニックの25mm F1.7や1.8でも十分と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。 

 

 

さて、ここからは少し実写を。

 

 

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よく、50mmは望遠っぽくも広角っぽくも撮れると言われたりしますが、その一例になるような写真です。同じ被写体でも絞りを開けるのと絞るのでは雰囲気がガラッと変わりますね。

 

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絞り開放から十分な解像度でボケ味も悪くありませんが、どこかのレビューにもあったように解像度を追求したレンズではないというのが実際に使ってみるとよく分かりました。

 

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絞ったらめちゃくちゃ解像度が上がるわけでなく、解像度で言えばノクトンの方がよく解像すると思います。ただ、当たり前ですが必要十分な解像度ではありますね。

 

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逆光には強くなく、太陽がフレーム付近にくるとフレアとゴーストが出ます。個人的にはこれぐらいの方がコントロールして調整できるのでありがたいですね。この写真も、微妙に立ち位置・カメラ位置を微調整してゴーストを少し抑えつつフレアを残しています。

 

総評すると、やはり良いレンズです。解像度とボケ味のバランスが絶妙といったところでしょうか。ただ、AFが必要ないならノクトンも捨てがたい。マイクロフォーサーズユーザーは頭を悩ませますね。