写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

《実写レビュー》LAOWA 7.5mm F2は7-14mm PROに迫る解像度


 

僕は少し前からLAOWA 7.5mm F2を使っていますが、このレンズはフードを外せば卵よりも少し小さいぐらい小型軽量のレンズです。それでいて、絞れば7-14mm PROとあまり変わらないぐらいの描写になるので、仕事では7-14mm PRO、プライベートでは7.5mmと使い分けができますよという記事を先日公開しました。

 

 

 

ただ、厳密に同じ条件で比べたことがなかったので、今回散歩ついでに比較撮影をしてきました。

 

中央は7.5mmが。周辺は7-14mmが良好。但しその差は僅差。

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比較した撮影対象は上の画像のように、曇った日の自然です。元の画像は7-14mmの広角側で撮影したもので、青いラインは7.5mmの写る範囲です。オレンジ色の四角は、今回比較した場所です。では実際に見ていきましょう。

 

《参考データ》

LOWA 7.5mmはF8で若干ピントを前へ。7-14mmもF5.6で若干ピントを前にもってきて、どちらも普段僕がパンフォーカスにする時の設定です。7.5mmだけF8なのは、左右でピント面の角度が若干ずれているので(右が手前、左が奥)、左右をバランスよくパンフォーカスにできるよう被写界深度を稼ぐ為です。7-14mmは像面湾曲があるものの左右のバランスはいいのでF5.6で若干ピント位置を前にもってくることで綺麗なパンフォーカスになります。

 

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※画像をクリックしてもらうと、別ページにてより鮮明な画像をご覧頂けます。

 

こちらは100%表示をそのまま切り抜いて比較したものです。如何でしょうか?左右のどちらがどのレンズなのか、ぱっと見ではあまり分からないと思います。それだけLAOWA 7.5mm が良い描写をしているということでしょうね。ちなみに、左が7.5mmで右が7-14mmです。結果としては、見出しにも書いた通り中央はやや7.5mmが良好。周辺は7-14mmがやや良好となっています。但し、その差は大きくありません。

 

続いては、左端の比較です。

 

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これはどちらが7.5mmなのかがぱっと見で分かりますね。色収差が確認できる右が7.5mmです。この程度ならRAW現像時に補正できるのであまり問題はないかもしれませんが、やはり隅まで収差がほとんど出ない7-14mmは優秀だなと実感です。普段使っていると、優秀すぎてその良さを忘れてしまいがちになります。

 

ところで、僕が持っている7.5mmは左が少し奥、右が手前という風にピント面が若干ずれていることは先ほども触れました。その為、普段はF8にして少しピントを前に持ってくることで、その差を可能な限り小さくしてバランスをとるようにしていますが、他のサイトを見てみても左右で解像力が違ったりしています。購入した箱に《検査済》の紙が入っていたので、左右のズレはこのレンズの製造規格上の限界なのかもしれませんね(12-100mm PROでも最初同じ現象で、12-100mmは撮影するシチュエーション的に左右でピント位置がずれていると困るので交換してもらいました)。

 

若干暴れ馬だが扱い方が分かれば十分実用な7.5mm

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左右で若干ピント位置のズレが発生する確率は高そうですが、絞って使う場合はほとんど気にしなくて大丈夫です。実際、パンフォーカスにしたものを鑑賞距離で確認すると、本当に隅の方だけ若干流れてしまうのが分かりますが、全体的な印象は十分良好です。

 

絞り開放で撮影する場合も、被写体を隅っこにやらなければ問題ありません。下の画像のように、中心から円を書いた範囲程度なら十分解像します。

 

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ただ、それ以上に被写体を配置してしまうと、ピントを合わせても若干流れてしまうので、被写体の配置だけ注意できれば期待に答えてくれるレンズです。

 

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35mm判換算15mm以下のマイクロフォーサーズ用超広角レンズでは一番安価なのにフィルターが使えて広角マクロにもなる

さて、この記事では実写にて7-14mm PROとの比較をしてみました。個人的には、7-14mm PROの安定感には及ばないにしろ、十分なポテンシャルを持っている為実用的です。絞り開放でも中心部の解像度は高いので、鑑賞距離で適度なシャープ感のある写真になります。購入直後から7-14mm PROに比べても大きく劣らないと分かっていたので、最近はプライベートで7.5mmだけを持ち歩いていましたが、今回の比較で今後もそのスタイルを続けていこうという気持ちが強くなりました。

 

ということで、このレンズの特徴をまとめてみます。

 

  • 解像度は7-14mm PROに比べて大きく劣らない。
  • 値段は63,000円と、35mm判換算15mm以下のマイクロフォーサーズ用超広角レンズとしては一番安い。
  • フィルターが使える一番広角なレンズ(オリンパスのフィルター使用可の最広角レンズは9-18mm。パナソニックは8-18mm
  • 最大撮影倍率が35mm判換算で0.22倍なので、広角マクロとしても使える。

 

広角マクロはどれぐらいまで寄れるかと言うと、これぐらいです。

 

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iPhone6がこれぐらい大きく写せます。超広角なので、最大撮影倍率が0.2あれば被写体に当たるんじゃないかというぐらい近づいて撮影できますね。

 

欠点はMFレンズで電子接点なし

ただ、人によっては

 

  • AFが使えない
  • 絞り等の撮影情報が残らない
  • 手ぶれ補正時の焦点距離の設定は手動で行わないといけない

 

という点が煩わしいかもしれません。ですが、それさえ問題ないのであればかなりオススメではないかと思います。距離目盛もしっかりあるので、パンフォーカスにする際はピント合わせは不要です。そして何より卵サイズでこの写りと使い勝手なら、僕は喜んで使います。実際使っていますしね。

 

それに、卵サイズなので後から7-14mm PROなどを買っても使い分けはし易いです。先に買っても後から買っても後悔しにくいレンズになっているので、マイクロフォーサーズユーザーは是非検討してみて下さい。

 

 

 

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