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卵サイズの超広角レンズ!7-14mm PROユーザーにLAOWA 7.5mmを勧める3つの理由


 

マイクロフォーサーズを始め、ミラーレス一眼はとくに広角レンズにおいて小型軽量にできるというメリットがあります。これは、ミラーがない構造の為バックフォーカスが短くできる為と言われています。オリンパスの7-14mm F2.8 PROの開発者インタビューの記事から引用すると、

 

ミラーレス構造のマイクロフォーサーズ規格は、一眼レフよりもバックフォーカスを短くできるため、元々ミラーがあったところに後群を配置し、効率良く収差を抑えられます。前方の群のレンズ枚数も減らせるため、レンズの全長を短くすることができますし、絞りを中心に対称的にレンズを配置することもできるので、設計的には非常に有利になってくるのです。

 

ということです、光学の話になるとけっこう難しい話になりますが、とりあえず一眼レフよりミラーレス一眼の方が広角レンズが小型軽量にできるということは覚えておいた方がいいでしょう。

 

さて、このミラーレス一眼における超広角レンズの設計のし易さを最大限活かしたレンズが先日登場しました。それが、マイクロフォーサーズ用のLAOWA 7.5mm F2というレンズです。このレンズがなかなか素晴らしく、オリンパスの7-14mm PROを持っていながらも使い分けができそうなので買ってしまいました。ではなぜ、7-14mm PROを所有しながらもこのレンズを買ったのか、順番に解説していきます。

 

①マイクロフォーサーズの小型軽量を活かせる卵サイズの超広角レンズ

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このレンズの一番の特徴はそのサイズです。上の写真をご覧のようにかなり小さく、サイズは50 x 55mm 170gです。高さ55mmというのは卵のサイズと同じで、むしろLサイズの卵よりも若干小さくなるみたいです。35mm判換算15mm以下でこのサイズ・軽量化を実現しているレンズは他に無いのではないでしょうか?ソニーのフルサイズEマウント用の15mm F5.6というレンズがありますが、それでも67.4 x 68.3mm 350gとLAOWA 7.5mmに比べて一回り大きく倍ぐらいの重さになります。

 

マイクロフォーサーズ用の同じサイズ感の超広角レンズとしては、オリンパスから9-18mmというレンズが発売されています。ただ、9mmスタートなので35mm判換算18mmになってしまい、超広角感は感じられるものの少しもの足りません。その点、LAOWA 7.5mm F2は35mm判換算で15mmなので、18mmに比べて広く写せます。

 

今までは、マイクロフォーサーズで35mm判換算18mm以下の超広角レンズを考えた場合、一番小型軽量なレンズでPanasonic 7-14mm F4になりますが、それでも70 x 83.1mm 300g。これでも十分小型軽量かと思いますが、ほぼ同じ焦点距離である35mm判換算15mmで一回りサイズが小さくなるのはありがたいですね。もちろん、ズームと単焦点では単純な比較にならないと思いますが、小型軽量を求める人にとっては朗報ではないかと思います。

 

ちなみに僕が使っている7-14mm PROとの比較画像はこちら。

 

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出典:伊達淳一のレンズが欲しいッ!:LAOWA 7.5mm F2 MFT - デジカメ Watch

 

僕が持っているレンズは右側のレンズですが、LAOWA 7.5mmがどれだけ小型かが良く分かると思います。7-14mm PROは78.9 x 105.8mm 534gとLAOWA 7.5mmの倍ぐらいの大きさになります。重さは3倍以上です。

 

7-14mm PROは

 

  • 防塵防滴
  • 絞り開放から安定した写り
  • AFも速い

 

という、どんなシチュエーションでも安心して使えるというメリットがありますが、500gは少しずっしりきます。その点、LAOWA 7.5mmならバッグに入れても重さの違いに気付かないレベルです。今後、仕事では7-14mm PROメインで撮影しますが、プライベートでは圧倒的にLAOWA 7.5の出番が増えると予想しています。

 

②7-14mm F2.8 PROより更に1段背景がボケてF5.6では全域で解像度が高くなる

そしてもう一つの特徴が、小型軽量にも関わらず開放絞り値がF2であることです。流石にF2では周辺の解像度は高くなく少しボンヤリしますが中心はまずまずの解像度で、F4まで絞れば鑑賞距離においてある程度実用的になります。一番良好になるのはF5.6〜F8程度で、ここまで絞るとオリンパスの7-14mm F2.8 PROと同程度になる感じです。絞ればどんどん良くなるので、遠景を撮るならF5.6。ISO感度を落としたいならF4でも大きな差はない。周辺の画質を少し妥協するなら、F2.8でもまずまずな感じでしょうか。

 

絞り開放でも中心部の解像度は十分なので、F2という開放絞り値を活かして被写体にグッと近づけばそれだけ背景もボケます。遠景の風景を撮るのも良し、被写体に近づいて強い遠近感で表現するのも良し。いろんな使い方ができますね。

 

※絞り値の変化による画質の違いは実写で確認をしていますが、概ね下記の記事と同じ印象です。

 

③7-14mm PROでは使えないフィルターが使用可能!さらに便利な距離目盛付き

マイクロフォーサーズで今まで超広角レンズでフィルターを使いたい場合は、先程も触れたオリンパスの9-18mmしか選択肢がありませんでした。そこに、今年パナソニックの8-18mm F2.8-4が発表になり、超広角レンズでフィルターを使いたいマイクロフォーサーズユーザーは一旦安堵したものの価格の高さで躊躇する人も少なくありませんでした。また、7-14mm PROユーザーは買い換えるか非常に悩ましい問題です。

 

そんな中登場したLAOWA 7.5mm F2は、35mm判換算15mmでフィルターがつけられる上に値段も64,000円とカメラ用レンズとしてはまずまず値段です。もちろん、AFはないしExifも反映されないので絞り値等が記録できないというデメリットもあります。収差等も電子補正されない為、気になるなら自分で補正する必要もありますが、収差も建築撮影以外なら問題ありませんし、個人的には35mm判換算15mmでフィルターが使えるというだけで十分だったりします。

 

なぜなら、フィルターが使えるレンズで一般的なのは35mm判換算16mmスタートのレンズが多いからです。メーカーによっては35mm判換算15mmでフィルターが使えないというケースもあります。APS-C用のレンズで35mm判換算15mmでフィルターが使えるレンズがいくつかありますが、鏡筒の堅牢性が不安だったり距離目盛がなかったりと超広角レンズの使い勝手があまり良くないケースが多いです。

 

マイクロフォーサーズの超広角レンズをお勧めする記事でも書いていますが、距離目盛があればピント合わせの手間が省けるケースが多いので、距離目盛の存在を考慮すると35mm判換算16mmスタートでそこそこの重さと大きさのレンズしか選択肢がありません。

 

ですが、LAOWA 7.5mmならわざわざピント合わせをしなくてもレンズを見てピント合わせも行えますし、何より35mm判換算15mmなのに超小型です。重さも170gと、カメラ用レンズの中でもトップクラスの軽量さです。

 

意外と安価な超広角レンズ入門!マイクロフォーサーズユーザーなら一度は検討したいレンズ

さて、ここまでご覧になって如何でしょうか?35mm判換算16mm以下のマイクロフォーサーズ用の超広角レンズでは値段もかなり安めで、超小型軽量です。最初に買ったセットのレンズしか持っていないという方にも2本目のレンズとしてオススメしたいですし、僕みたいにマイクロフォーサーズの機材を揃えて仕事で撮ったり本格的に撮っているアマチュアの方にもオススメできる1本です。

 

僕自身も、今後プライベートでは7-14mm PROを留守番させ、LAOWA 7.5mmと15mm F1.7のレンズを持って歩くつもりです。7.5mmと15mmを持っていっても300gにすら満たないので、さらにバッグが軽量化できます。それに、仕事ではあまり使いませんが、プライベートではフィルターがつけられる超広角レンズが欲しいなと思っていたところなので、まさに僕の要望にピッタリなレンズが発売されました。

 

ただ、レスポンスよくピント合わせを行いたい方には向いてないと思います。AFがないのはもちろん、個体差かもしれませんが僕の7.5mmは若干ピントリングが重いです。不意にピント位置が動くようなことがないのはありがたいですが、EVFを覗いてのピント合わせを頻繁に行うのはちょっと使いにくいかなというのが正直なところです。

 

風景撮影でパンフォーカスにする人や、距離目盛を活かしたスナップを行うような人なら問題ありませんので、その点だけ注意すればきっと多くのマイクロフォーサーズユーザーにとって購入したくなる超広角レンズになるでしょうね。