写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

一番背景がボケて高感度も良いズーム搭載コンデジはLX100

 

近年は高級コンパクトカメラが多く登場しており、ほとんどのメーカーが販売しているのではないでしょうか。イメージセンサーサイズも1型が一般的となり、キヤノンからはAPS-CセンサーのG1X MarkⅡなども登場しました。

 

そんな中でも、個人的にかなり気になる存在のコンパクトカメラが1台。それがパナソニックのLX100です。このカメラが前から気になっている理由は3つあります。

 

①ズーム搭載のコンパクトカメラの中では一番背景がボケる

一般的なズームレンズを搭載する高級コンパクトカメラは、イメージセンサーのサイズが1型やAPS-Cです。LX100のライバル機となるカメラ一覧を見てみると、

 

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LX100が一番背景がボケるのが分かります。LX100はマイクロフォーサーズ規格のイメージセンサーを採用している為、被写界深度を35mm判換算する場合は2段分です。表では2段分で計算していますが、実際は若干小さいイメージサークルになっているので2.3段分ぐらいかもしれません。ただ、それでも一番背景がボケる仕様になります。

 

G7X MarkⅡ、RX100M5、LX9はそれぞれ1型のイメージセンサーを採用していますが、被写界深度を35mm判換算する場合は3段分です。そうすると、広角側も望遠側もLX100よりもボケないことが分かります。ただ、G7X MarkⅡは望遠側が100mmまであるので、1段分背景がボケるとは言え75mmよりも100mmの方がボケやすいのではないか?という疑問が湧きますが、実際に撮り比べてみるとむしろ75mmの方がボケます。

 

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※画像に記載している焦点距離は35mm判換算のもの。絞り値はイメージです。実際には、オリンパス12-100mmで、35mm判換算76mm F4と100mm F5.6で比べています。

 

75mmと100mmなので画角に差はでますが、被写体の大きさをほぼ同じに揃えて絞りを変えてみると、75mmの方がボケ量が大きいのが分かります。75mmと100mmの焦点距離だけで見ると、ボケ量に1段分の差はないということですね。この画像から推測すると、1/2段ぐらいの差でしょうか。

 

G1X MarkⅡはAPS-Cセンサーを搭載していますが、残念ながらレンズの開放絞り値が明るくありません。APS-Cの被写界深度を35mm判換算すると1.3段分なので、背景のボケ量としては1型のカメラと比べても差がほとんどありません。

 

センサーがAPS-Cなのでその分画質がいいというメリットもありますが、高感度に関しては広角側で1.3段、望遠側で2段分不利になるので十分相殺されてしまい横並びになります。ただ、低感度時の画質に関しては1型やマイクロフォーサーズのカメラに比べて明確なメリットがあります。ダイナミックレンジの高さや暗部ノイズの少なさを最優先に考えるなら、APS-CであるG1X MarkⅢに明確なメリットがあるでしょう。

 

このように、一覧にしてみて見るとLX100が一番背景がボケます。低感度はG1X MarkⅢに比べたら劣ると思いますが、高感度性能は絞り値の差でおそらくほぼ同じになるはずです。

 

②1型のイメージセンサーのカメラに比べて画質が良い

DxoMarkでLX100のスコアを見てみると、1型のイメージセンサーのカメラと比べてあまり変わりません。

 

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出典:Sony Cyber-shot DSC-RX100 V vs Panasonic Lumix DMC-LX100 vs Canon PowerShot G7 X

 

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ただ、実写での比較になると、LX100の方がノイズが少なくディティールも残っています。

 

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出典:Studio shot comparison: Digital Photography Review

 

 

4機種の比較は、800万画素の等倍表示なので鑑賞距離で見る感覚に近くなっています。最大画素数での比較でこの程度の差なら鑑賞距離では差が無くなると思いますが、800万画素に落としての比較でパッと見の差があるなら見逃せないポイントです。

 

ちなみに、E-M1と比べるとISO3200で若干E-M1が良好かなという感じなので、コンパクトカメラとしてはかなり良好な性能ではないかと思います。

 

③操作性を含めた基本性能の高さ

ズームを搭載している高級コンパクトカメラの中でLX100が一番気になる理由の3つ目は、基本性能と操作性です。これはもう語り尽くされていると思います。

 

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出典:各部名称|DMC-LX100|デジタルカメラ LUMIX(ルミックス)|Panasonic

 

絞りリングで絞りを選択して、シャッターダイヤルはA。コントロールリングにISO感度の設定を割り当てておけば、露出補正ダイヤルとコントロールリングの微調整だけでサクサク撮影ができてしまいます。ファンクションボタンも背面に3つありますし、1型のコンパクトカメラにはあまりない操作性です。自分の優先順位に合わせてカスタマイズできるのはありがたいです。

 

また、空間認識AFが搭載されているので、AFの速さなどの基本性能が高いです。一眼カメラで撮影するのと同じ感覚で使えそうで、

 

  • E-M1:7-14mm PRO
  • E-M1:40-150mm PRO

 

この組み合わせで撮影する時の間を埋めてくれるカメラとして前々からとても気になっています。

 

懸念する点が2つ...

ただ、残念なのが防塵防滴でないことと、モニターが可動しないことです。プライベートで主に使っているGRはモニターが可動式ではないのですが、やはりローアングルの時はけっこう撮りにくいなと感じる時が多いです。

 

そんなことを考えていたら、なんと後継機の噂が。


 

時期的にはLX100の後継機が出てきてもおかしくないですね。もし後継機が出るなら、モニターは間違いなく可動式になると思います。防塵防滴は最悪無くてもいい。なので、是非可動式のモニターを採用したLX100M2を発表して欲しいところです。他にも、イメージセンサーとAFの強化、ファンクションボタンを右上に集中させるなど、細かい点も改良して頂けるとありがたいです。

 

ちなみに、現行品のLX100は値段が5万円代とかなりお得です。

 

 

単純に性能の比較はできないものの、E-M1と12-40mm F2.8が超コンパクトなボディに5万円代で買えると考えるとかなりお得かと。

 

ということで、コスパで選ぶなら現行品のLX100。機能性を選ぶなら後継機を。個人的に、プライベートでも仕事でも使えるズーム搭載のコンパクトカメラはLX100が理想的という話でした。

 

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