マイクロフォーサーズの手引き

E-M1ユーザーのカメラマンがマイクロフォーサーズを中心に書いていきます

写真が上手な人が実践するカメラを持たない時間の過ごし方




写真に限った話ではありませんが、練習時間と上達の度合いはある程度比例していきます。ですが、そう言うと

 

【趣味でカメラを手にする時間には限界がある】

 

と思われる方は意外と多いです。しかし、写真の場合カメラを持たなくても練習することができます。それが、頭の中でシャッターを切る方法です。

 

イメージトレーニングの差が上達度合いに差をつける

写真を撮る時は、被写体を見つけ、光や背景、構図を整え、それと同時にレンズを選択しカメラの設定を決めてシャッターを切りますが、シャッターを切るまでの過程はカメラを持たない時にも行うことができます。

 

写真が上手な人、又はどんどん上達していく人は、ほぼ必ずこれを行ってます。当たり前と言えば当たり前ですが、気になる被写体を見つけた時はもちろん、そうでない時も

 

「この被写体で良い写真を撮るにはどう撮ればいいか?」

 

とイメージを膨らませます。このイメージトレーニングを頻繁に繰り返す人と、そうでない人に差が生まれるのは想像に難しくないはずです。

 

体を動かすスポーツでもイメージトレーニングは重要です。イメージを行うことで、実際に体を動かした時と同じ微弱な電流が体に流れ、それが経験値として蓄積されます。もちろん、実際に体を動かした時の経験値に比べれば僅かなものですが、チリも積もれば山となるように、その差が1ヶ月後、半年後、1年後のスキルの向上に貢献します。

 

体を動かすスポーツでもイメージトレーニングがプラスに働くので、イメージすることが主な作業となる写真撮影でプラスに働くのは容易にご理解頂けるかと思います。写真撮影では、イメージをしたものを写真に落とし込む為に様々な環境を吟味し、機材の設定を行い、実際に撮れた写真とイメージに違いがあればそのズレを修正していきます。

 

イメージトレーニングではズレの修正はできないものの、修正に至るまでの過程のトレーニングになる為、実際の撮影時におけるイメージする精度の向上に期待できます。

 

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イメージトレーニングでスキルアップする為にまず基礎練習を

カメラを持たない時間のイメージトレーニングの差が、写真上達に大きく貢献します。しかし、それはイメージトレーニングが正しく行われていることが前提です。

 

正しいイメージトレーニングは基礎練習と同じです。正しい基礎練習とは、写真を構成する要素が変化すれば写真がどう変わるのか?ということを知る為の練習です。

 

なので、まずは写真を構成するものがなんなのか?ということを知り、その要素の変化が写真をどのように変えるのかを知る必要があります。この変化を知らなければイメージトレーニングのしようがありませんので、まずは基礎練習をある程度取り組む必要があります。

 

 

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写真教室や撮影会は最小限にし、知識マニアにならず撮影と基礎練習に時間を割く

写真の基礎練習について言葉で書くと難しく感じるかもしれませんが、実際に行うことは非常にシンプルです。写真を構成する要素は凡そ6つで、それぞれは難しいものではありません。正しく学び、ある程度経験を積んで頂ければ誰でも理解できるものです。

 

ですが、実際には基礎練習について正しく理解せずに上達に悩む方が後を絶ちません。その理由は、本でも教室でも基礎練習をきちんと教えてもらえないという現状があるからです。写真を撮るのが上手な人に「写真の基礎練習は何ですか?」と聞いてみても、明確に答えられない人が多いのは、撮ることと指導することは別物であることを物語っているでしょう。

 

カメラの知識も撮影のテクニックも教えてもらえる。なのに上達しないのはなぜか?それは、知識は基礎練習を正しく行う為のスタートラインに立つ前準備であり、テクニックは表現の幅を広げるものだからです。ここで抜け落ちているのは、表現の幅を広げる元になるもの

 

  1. 知識を得て基礎練習のスタートラインに立つ。
  2. 基礎練習で表現の幅を広げる元になる基礎スキルを磨く。
  3. 基礎スキルを土台に、テクニックも活かし表現の幅を広げる。

 

大まかな上達への流れはこのようになりますが、多くの本や教室では②の基礎スキルの向上が抜けています。

 

写真が上手な人やどんどん上達していく人は無意識にこのことに気づいている為、何度も教室に通ったり撮影会に頻繁に顔を出すよりも、自分の撮影や基礎練習、イメージトレーニングに時間を割きます。

 

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意識の持ち方一つで上達度合いは変わる

何事もそうですが、練習の時間以外の意識の持ちかた、取り組み方で1ヶ月後、半年後、1年後の上達度合いは変わります。カメラを持たない時間は写真に意識がないのであれば、常に写真に対して意識のある人に比べて上達スピードが遅くなるのは当たり前のことです。

 

もし周りを見渡し、カメラを持ち歩く時間に違いがないのに上達速度に違いがあるなと思う人がいるなら、カメラを持っていない時の過ごし方に差がある可能性が高いです。楽して上達するなんて話はありません。他人との差ばかり気にするのも良くありませんが、もっと上達したいと思うなら今まで以上に貪欲になり意識を変えてみて下さい。

 

 

ちなみに、個人差による上達速度の違いの原因の大きな1つに、◯◯認識能力の差があります。こちらの記事でも書いていますが、僕の写真講座では受講生さんの上達速度を可能な限り早められるように、この◯◯認識能力の鍛え方等も解説しています。なかなか上達しないという人は大抵◯◯認識能力が低い方が多いので、特に意識して鍛えてほしいですね。この能力が低いままだと、なかなか上達速度が上がりません。ちなみに、女性は男性よりも低い傾向にあるので、女性はとくに意識してほしいものです。