マイクロフォーサーズの手引き

E-M1ユーザーのカメラマンがマイクロフォーサーズを中心に書いていきます

E-M1ユーザーの僕が、E-M1 MarkⅡではなくPEN-Fを購入した理由




※注意:この記事ではPEN-Fを買った理由について書いていますが、残念ながらPEN-Fは購入後早々に手放しました。その理由は下記の記事をご覧下さい。

 

 

オリンパスのE-M1ユーザーである僕が、E-M1 MarkⅡではなくPEN-Fを買ったと言ったら驚く方もいるかもしれません。しかし、僕のブログをよくご覧になっている方は、薄々気づいていたという方もいると思います。ということで、今回はなぜE-M1 MarkⅡではなくPEN-Fを購入したのか?という話をしたいと思います。

 

E-M1 MarkⅡとE-M1、PEN-Fの画質の差を比べてみると...

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※出典:Olympus OM-D E-M1 Mark II vs Olympus PEN-F vs Olympus OM-D E-M1

 

こちらは、DxomarkでE-M1 ⅡとE-M1、PEN-FのSNRの比較です。Dxomarkでは許容できる高感度画質として、30dBのラインを基準としていますが数値で見ると、

 

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E-M1 Ⅱ:1312

PEN-F:894

E-m1:757

 

となりますね。E-M1 ⅡとE-M1は、約1段程差があります。E-M1 ⅡとPEN-Fは2/3段程の差です。ただ、数値では1段程の差がありますが、実写ではあまり違いが分かりません。こちらをご覧ください。

 

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これは、E-M1 ⅡのISO3200とE-M1のISO2500で撮影した画像を鑑賞距離程度にリサイズし切り抜いたものです(いずれも、RAWデータから手を加えずに現像して切り抜いています。感度が違うのは実効感度に近づけている為です。)。同じ条件ではありませんが、よーく見たら違いが分かるもののパッと見どちらがどちらのカメラか分からないぐらいです。E-M1 ⅡのRAWデータをダウンロードして、比較するとE-M1 Ⅱの方がいいかなというケースもあったのですが、正直なところ実感としては1段の差がありません。

 

そこでふと、Dxomarkで1600ぐらいのスコアである5D MarkⅡとE-M1を実写で比較した際も、大きな違いがなかったのを思い出しました。数値上では確かに差はありますが、実写であまり差がないのは不思議です。

 

もちろん、厳密にトータルの画質を比べればE-M1よりもE-M1 MarkⅡの方が良くはなっています。実写でもそれを感じることができる時もあるかと思いますが、現像で上手くE-M1の性能を引き出せるのであればE-M1 MarkⅡでないとダメというシーンは稀です。

 

進化したAF性能は?

E-M1 Ⅱの注目の機能と言えばAF性能です。ただ、進化したのは主に動体撮影での被写体の追従性で、個人的には動く被写体はほとんど撮影しませんのでその恩恵を受けることができません。

 

望遠レンズで動く被写体を撮りたい人にとっては間違いなく購入した方がいいカメラです。僕自身、動く被写体をメインに撮影するのであれば迷わず発売日前に予約を入れています。しかし、普通の撮影ではE-M1でも不自由なく使えているので、個人的にはあまりメリットがありません。

 

AFターゲットパッドも...

E-M1 ⅡにもAFターゲットパッドが採用されています。ターゲットパッドは、ファインダーを覗いてる時に背面のモニターを指でなぞるだけでAFエリアを変更できるという便利な機能です。ただ、ファインダーがモニターの中心にあるE-M1 Ⅱでは、左目でファインダーを覗く僕にとっては鼻が邪魔になってしまいます。

 

結果、E-M1 MarkⅡよりもPEN-Fが良くなった

以上のように、画質も実写では大きな違いがない。動体撮影の性能は必要ない。ファインダーがモニターの中央についているE-M1 ⅡはAFターゲットパッドが使いにくいということで、PEN-Fを購入してみました。PEN-Fならファインダーが背面の左上についているので、AFターゲットパッドも使いやすいです。E-M1よりも画素数が上がっているのでありがたい。また、手ぶれ補正もE-M1の4段から5段に増えているので、さらなる安定性に期待です。

 

そして、普段からクリップオンストロボでワイヤレス多灯ライティングで撮影している僕にとっては、小型でバウンス撮影もできてワイヤレスフラッシュのコマンダーとしても使えるFL-LM3が使用できる点も、嬉しいですね。

 

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※出典:充実の基本機能 PEN-F | PEN | オリンパス

 

普段はFL-600rというカメラに取り付けるタイプの普通のストロボや、E-M1に付属の小型のストロボをマスターにして使用しているので、この小型なストロボが使えるのはありがたいです。普段マスターで使っていたストロボがスレーブで使えますし、一石二鳥です。

 

ファインダーが背面の左上にあるソニーα6500も買おうか悩んだんですが、やはり仕事の撮影もプライベートの撮影もマイクロフォーサーズが一番良いんです。何より手ぶれ補正が強力です。超広角レンズも防塵防滴で、今年ぐらいにはフィルターが使える超広角レンズも発表されます。12-100mm F4なんていうフルサイズで実現したらどれだけの大きさと重さになるんだろうというレンズもあります。フルサイズでF2のボケを実現できる単焦点レンズもあります。アオリレンズを使う時も、焦点距離が丁度良くなります。

 

という風に、何かと便利で丁度良いシステムになるんです。

 

あとは、PEN-Fの後継機が防塵防滴になり、E-M1 MarkⅡも超えてα6500と肩を並べるぐらいの性能になれば、何も言うことはないですね(笑)。ちなみに、E-M1 MarkⅡは方向性として動体撮影を売りにしたカメラになっていくと思うので、PEN-Fの後継機に防塵防滴が採用されればE-M1系統からPEN系統へ移っていくかもしれません。

 

※追記

と言いつつ、操作性が思った以上に悪くて使えず、背面のターゲットパッドも右半分だけ反応させるといった設定もなかったので、止む無く手放しました。その話は下記の記事で紹介しています。個人的にも非常に残念でしたが、後継機で操作性が改善されていることを願うばかりです。