一眼レフとミラーレス一眼。初心者の方にとってはどういう違いがあるのかよく分からないと思いますが、一言で言うとミラーの有無です。
これは、一眼レフを横から見た図です。一眼レフにはミラーがあり、ミラーに反射した光がペンタプリズムという鏡の箱の中で再度反射することで、ファインダーからレンズ越しの鮮明な景色を見ることができます。
このように、一眼レフ内にはミラーが必ずあることで、物理的な小型化に限界があります。また、小型にするとファインダーが見にくくなるので、中級機に見合うファインダーを考えると、小型化には限界があります。
※引用元:CANON EOS kiss x7 EOS 7D MarkⅡ
上の画像は、キヤノンの一眼レフである EOS kiss X7 と EOS 7D MarkⅡ の比較ですが、エントリーモデルと中級機ではこれぐらい差があります。重さも、kiss X7なら約400gですが、中級機になると約900gありますね。
一方、ミラーレス一眼はこのミラーを全て無くしたカメラです。ミラーが無いことで、物理的な軽量化の制約が無くなった為、スマホよりも小さいボディのカメラもあります。
※引用元:OLYMPUS PEN-F
ミラーレス一眼はミラーがなくなりましたが、ファインダーがついているものもあります。上の画像の右上に見える突起物がファインダーです。裏から見るとこんな感じですね。
※引用元:美しいデザイン PEN-F | PEN | オリンパス
ミラーレス一眼でも、このように背面の左上にファインダーがついていたり、一眼レフスタイルのミラーレス一眼もあります。
ちなみに、ミラーレス一眼のファインダーは電子ファインダーと言って、小さなモニターが埋め込まれているようなイメージです。
ミラーの有無がミラーレス一眼の違いですが、ミラーの有無で大きく変わるのは動体撮影が得意かどうかです。一眼レフはミラーがあることで動体撮影を得意とする特徴がありますが、ミラーレス一眼はミラーがないことで動体撮影が不得意という特徴もあります。
ただ、最近のミラーレス一眼は動体撮影が不得意という特徴を克服するようなカメラも増えていて、実際に動体撮影が実用的なカメラもありますが、その多くはあくまで一眼レフに迫る動体撮影であり、一眼レフに比べるとやはり劣る傾向があります。とは言え、この問題が技術的に解決される日はそう遠くないでしょう。
2016年9月末にオリンパスから発表されたE-M1 MarkⅡというカメラは、ミラーレス一眼で初めて全面クロスセンサーを採用した像面位相差AFを搭載しているので、このカメラがミラーレス一眼の動体撮影が不得意という特徴を払拭してくれる可能性が高まっています。どの程度の性能を発揮するのか、正式発表が楽しみですね。
まとめると、ミラーレス一眼は一眼レフに比べて全体的に小型軽量です。ミラーがないことで、スマホ以下のサイズを実現した超小型軽量のカメラもあり、最上位機種であるミラーレス一眼でも一眼レフのエントリーモデル並みに小型軽量になりますね。
そして動体撮影の得意不得意という特徴です。動体撮影メインで撮るような人は、やはり一眼レフをメイン、ミラーレスを使うとしてもサブカメラとして使うのがいいでしょう。逆に、動く被写体を撮らない人にとってはミラーレス一眼の方がメリットが大きいです。
その点はこちらで詳しく解説していますので、併せてご覧ください。