マイクロフォーサーズの手引き

E-M1ユーザーのカメラマンがマイクロフォーサーズを中心に書いていきます

背景がボケるレンズは写真上達の妨げに?




一眼カメラはレンズ交換ができるので、様々な表現ができます。レンズが変われば大きく写り方が変わるので、写真を趣味にしている方の1つの醍醐味でもありますね。

 

しかし、とくに初心者の人にとっては上達の妨げになるレンズがあるのはあまり知られていません。僕の受講生さんも、受講の時点ではあるレンズを多用することで上達が妨げられている方が多くいらっしゃいます。

 

一般の方は上達の妨げになるレンズがあることを知る機会がほとんどない上に、ついついこのレンズの使用頻度が高くなるある理由も後押しに、上達を妨げられてしまいます。では、そんな写真上達の妨げになるレンズとは?今回は、とくに初心者が陥りやすい写真上達の落とし穴をお伝えします。

 

背景がボケやすいレンズは注意する

一眼カメラを買ってまず一番に感動されるのが、背景のボケです。初心者の方にとっては背景がボケる写真というのが新鮮な為、それだけで感動し写真が上達したような錯覚に陥ります。

 

そしてそのまま、背景がボケる=良い写真という間違った定義が定着し、背景がよりボケるレンズである、標準単焦点レンズ、中望遠単焦点レンズ、望遠レンズなどを多用するようになります。

 

これらのレンズは、比較的簡単に背景がぼけていきますので、簡単に「プロみたいな写真」が撮れてしまいます。しかし、写真はそんな単純なものではありません。背景をボカすだけでは、良い写真とは言えないのです。それよりも、光、背景、構図等、写真の良し悪しを左右する要素は他にもあります。簡単に背景をボカしてしまう撮り方は、写真の良し悪しを決める要素への意識を遠ざけてしまうのです。

 

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では何に気をつけて撮っていけばいいのか?

今まで背景を簡単にボカして写真を撮ってきた人は、まずそのレンズをしばらく使わないことが一番効果的です。そして、背景がボケないレンズを使います。セットで売られているような標準ズームレンズなどですね。超広角レンズでもいいです。

 

標準ズーム、超広角レンズなどは背景がボケません。これらのレンズを使うことで、背景が大きくボケなくても良い写真が撮れるようにトレーニングされていきます。

 

背景が大きくボケないということは、必然的にそれ以外の要素で良い写真を撮らなければいけないので、最初はけっこう苦痛かもしれません。しかし、それは今まで簡単に背景をボカしてきた代償です。ですが、この苦痛を乗り越えれば、背景をボカさなくても良い写真が撮れるようになり、背景が大きくボケるレンズもより使いこなせるようになっていきます。

 

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背景が大きくボケるレンズがダメということではない

背景がボケるレンズは、とくに初心者の方の上達の妨げになります。しかし、背景がボケるレンズがダメということではないのです。

 

レンズの特徴に頼ることでしか写真が撮れないという状況になる前に、写真の良し悪しをしっかり考える癖をつけましょうということです。背景をボカさなくても良い写真が撮れるようになると、無駄に背景をボカすことが少なくなります。今まで、どれだけ背景のボケに頼ってきたかよく分かるようになりますよ。

 

僕自身も同じ経験をしてきたのでよく分かります。最初は難しいかもしれませんが、是非今後は意識をしてみてください。

 

 

ちなみに、背景が簡単にボケるレンズで標準レンズがありますが、これは値段も安いことが多いです。キヤノンからは9,800円という1万円しないレンズもあります。教室なんかにいくと、とくに初心者の方には背景がボケる安いレンズをお勧めされることがありますが、個人的にはオススメできません。

 

むしろ、受講生さんには必要性を明確に説明できないうちは、新しい機材は買わない方がいいですよとお伝えしています。その話を書いた記事もありますので、併せてご覧になってみてくださいね。