マイクロフォーサーズの手引き

E-M1ユーザーのカメラマンがマイクロフォーサーズを中心に書いていきます

仕事の撮影の9割を3つのレンズで撮っている話


《無料公開中》受講生944名、満足度96.8%のオンライン写真講座はこちら




普段マイクロフォーサーズの機材だけで、人物・商品・料理・住宅などの取材の撮影や広告の撮影していますが、仕事の9割は3本のレンズで撮影しています。ということで、今回は普段使っている3本のレンズの用途や理由をご紹介。

 

①より広く、さらに背景の情報量をコントロールする為に 7-14mm F2.8 PRO

f:id:photographerti:20180523171711j:plain

 

1本目は超広角レンズの7-14mm F2.8 PRO。僕の場合、取材や広告系の撮影が多く室内の写真や景色の写真を撮ることになります。もちろん、人によっては物や人だけ撮ればいいというケースもあるかもしれませんが、主役になる人がどういうところで働いているのか?その料理がどんなお店で提供されているのか?その商品がどういったシーンで使われているのか?などなど、多くのケースで超広角を活かすシーンがあります。景色を撮る時はもちろん必須ですね。

 

f:id:photographerti:20170922054040j:plain

 

また、広角になればなるほど背景が広く写り込むので、背景のコントロールをするという意味でも超広角が活きてきます。例えば、下のような2枚の写真ですが、

 

f:id:photographerti:20180330114036j:plain

 

f:id:photographerti:20180330114023j:plain

 

1枚目が望遠(200mm)、2枚目が広角(24mm)で撮っていますが、ここまで背景の写り方が変わります。そして、超広角域まで背景をコントロールできるようにしておかないと、例えば主役と店内を一緒に撮ることが難しくなります。

 

f:id:photographerti:20180812172740p:plain

 

f:id:photographerti:20180523164447j:plain

 

上の2枚は同じ場所で撮影したもの。1枚目は35mm判換算14mmで、2枚目は30mmです。アングルが少し違いますが、背景の写り方が大きく変わっているのが分かると思います。普通の広角レンズで主役と店内の雰囲気を写せないことはないですが、超広角があることでその表現の幅は広がります。

 

超広角はただ広く写す用途と思われることがありますが、それに加えて背景の情報量を多くすることができるレンズでもあります。仕事で撮る場合は、その写真がWEBや紙面で使われるわけですが、どちらにせよ何枚も写真を無制限に使えるわけではありません。

 

なるべく少ない枚数で多くの情報を伝えないといけないケースも多々あり、そういった場合は主役と背景の情報量の整理でそのお店のウリの商品と店舗内の雰囲気を1枚の写真で伝えることもあります。そういった意味では、仕事で撮る場合は背景の情報量のコントロール幅はなるべく広い方がいいに越したことはありません。

 

②広角から望遠までの利便性 12-100mm F4 PRO

f:id:photographerti:20170804204810j:plain

 

僕はよく、高倍率ズームの12-100mm F4 PROを仕事で使います。高倍率ズームは仕事で撮るなら必ず持っておきたい一本と考えていますが、その理由は画質やボケ量を闇雲に追いかけてシャッターチャンスを逃すのは本末転倒だからです。

 

レンズを交換しているヒマもなくシャッターチャンスが一瞬にしてやってきて、一瞬にして過ぎ去っていく撮影は意外と多いです。広告写真系だと予め何を撮るのかがリストアップされ、準備をし、順番に撮っていきます。このようなケースでは最適なレンズに交換をして撮影に挑めますが、取材や記録系の撮影だとそのような撮影ばかりでもありません。

 

撮影の流れの中で、シャッターチャンスを作る為に一回一回周りの人の動きを止めることができないケースもあります。そういう時は、高倍率ズームでレンズ交換の頻度を大幅に下げ、シャッターチャンスを確実に押さえる方が優先です。

 

最近の高倍率ズームは、鑑賞距離でなら普通に良くみえるぐらいの画質はあるので十分実用的です。もちろん他の優秀なレンズに比べると画質は若干落ちてしまいますが、画質優先でシャッターチャンスを逃していたら元も子もありません。どんな撮影でも、仕事で撮るならシャッターチャンスを確実に押さえるのは最優先です。(12-100mm PROは、高倍率ズームにも関わらずかなり高画質で撮れるので重宝しています)。

 

例えば下の2枚。

 

f:id:photographerti:20170604140441j:plain

f:id:photographerti:20170604141001j:plain

 

撮影している僕の立ち位置は同じですが、異なる場所でお祭りが同時進行だった為12-100mmで画角をさっと変えて撮影しています。上の写真を撮って、レンズを交換してから下の写真を撮っていてはシャッターチャンスを逃してしまう為、この時は12-100mmが役にたちました。

 

  • 広角が必要になるのか?
  • 標準が必要になるのか?
  • 望遠が必要になるのか?

 

予想があまりつかない、又はレンズ交換の時間があまりない場合は高倍率ズームがメイン機材になりますね。

 

f:id:photographerti:20180525132752j:plain

 

また、意外に思われるかもしれませんが、仕事で撮る場合マイクロフォーサーズのF4でもボケすぎて困るケースが多いです。なので、12-100mm F4 PROは取材意外にも普通に料理や商品撮影で使うことも多々あります。高倍率ズームなのに単焦点レンズ並に画質が良く隅々まで解像するので、本当に万能なレンズですね。

 

※以前公開した下記の写真も12-100mmで撮影しました

f:id:photographerti:20171207141345j:plain

 

③単焦点レンズは一番使いすい 25mm F1.2 PRO

僕の場合、超広角ズームと高倍率ズームがあれば仕事の7〜8割ぐらいが撮影できてしまいますが、時々けっこう暗い環境だったり、背景をもう少しボカしたいなという時ももちろんあります(一般的にズームレンズより単焦点レンズの方が背景がボケる)。そんな時は単焦点レンズを使うのですが、単焦点レンズの中でも一番使用頻度が多いのは25mm F1.2 PROです。

 

f:id:photographerti:20180425132644j:plain

 

単焦点レンズは

 

  • 7.5mm F2(超広角)
  • 15mm F1.7(準広角)
  • 25mm F1.2(標準)
  • 45mm F1.8(中望遠)

 

と4本持っていますが、僕の場合は室内で単焦点レンズを使いたくなることが多いです。その為、狭い空間で使うなら中望遠よりも標準の方が使いやすいというのもあります。中望遠だと写る範囲が狭いので、狭い空間では後ろに下がれなくて思うような構図で撮れないケースがあるからです。

 

f:id:photographerti:20180402145218j:plain

 

もちろん、ただ単に室内で使いやすいからという理由だけではありません。標準レンズの使用頻度が多い理由のもう1つの理由は、自然な遠近感と背景描写です。先ほど12-100mmのところで触れたように、レンズは広角になればなるほど背景の写り込みが広くなり、遠近感が強くなります。逆に望遠になればなるほど背景の写り込みは狭くなり、遠近感は無くなっていきます。

 

f:id:photographerti:20160106114728j:plain

 

 

f:id:photographerti:20160106114730j:plain

 

この望遠や超広角の写り方の特徴を活かして撮影することもありますが、標準レンズ(上の画像の50mm)は背景の写り込みや遠近感が人の目に近い感じで自然に描写され、狭すぎず広すぎず丁度いい写り方になります。

 

f:id:photographerti:20180522133913j:plain

 

ただ、悪く言えば写り方が平凡です。その為、初心者の方にとっては扱いづらいレンズに感じるかもしれませんが、少し慣れれば活かせるケースは多くなります。仕事で撮る人が最初に単焦点レンズを買うなら、まずはこの標準単焦点がオススメですね。

 

 

ちなみに、僕は4本の単焦点レンズを持っていますが、一番使用頻度の高い25mmを防塵防滴のレンズにし、その他は防塵防滴よりも小型軽量を優先して卵サイズのレンズにしています。

 

f:id:photographerti:20171207120006j:plain

 

用途を考えてみよう

以上が、僕が普段よく使うレンズとその理由です。ただ、用途が違えばもちろん活躍するレンズは変わります。仕事で撮ると言ってもいろんなシーンでの撮影がありますので、他のカメラマンさんの場合はまた違ってくるでしょう。

 

他のカメラマンがどんなレンズをどんな用途で使っているのか?そういう意識で他の方の写真を見てみると、いろんなヒントが見え隠れしてくると思いますよ。