写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

F2のボケ量なのにハーフマクロで撮れる便利さ


 

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一般的な50mm F1.4、又はF1.8のレンズの最大撮影倍率は0.15です。これは、フルサイズで横幅24cmの被写体をフレーム一杯に撮れる計算になります。上の画像の左側ですね。

 

一方、画像の右側は50mm F2で最大撮影倍率が0.5倍のハーフマクロで撮影したもの。そんなレンズあるのか?と思われるかもしれませんが、マイクロフォーサーズ用のノクトン 25mm F0.95がこのスペックを実現しています。

 

 

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出典:Micro Four Thirds-25mm

 

僕自身が使っているレンズなので、度々このブログでも登場していますね。

 

35mm、50mm、85mmがそれぞれハーフマクロになる便利さ

ノクトンのF0.95シリーズは、25mmだけでなく、その他にも

 

  • 10.5mm
  • 17.5mm
  • 42.5mm

 

があります。それぞれ、35mm判換算で21mm、35mm、85mmのレンズです。このうち、ハーフマクロに対応しているのは、

 

  • 17.5mm 
  • 25mm 
  • 42.5mm

 

になります。つまり、準広角、標準、中望遠で35mm判換算F2のボケ量を維持しながらハーフマクロで撮れてしまうのですが、このスペックは小さな被写体を撮る人にとってはアップでも引きでも撮れるというかなり便利なレンズです。

 

実際にこのスペックのありがたみを実感した撮影が先日ありました。その時の写真がこちら。

 

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先日、地元の社会福祉協議会で年配の方向け写真講座の講師を担当しましたが、全3回のうち2回目が撮影会だったので僕も一緒に撮影していました。その時に42.5mm F0.95で撮ったものですが、一枚目は最大撮影倍率が0.15倍でも撮れるもの。しかし2枚目は、最大撮影倍率がもっと高くないと撮れないものです。

 

続いてこちら。

 

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ご覧のように、引きからアップまで気にせずに撮ることができます。実際にハーフマクロのスペックをフルに活かそうとするとコスモスがフレーム一杯に写ってしまうので、この写真はまだスペックを持て余しているぐらいです。倍率から計算すると、72mmの被写体がフレーム一杯に撮影できるので、小さな被写体を撮る人にとっては貴重な存在になるのではないでしょうか?

 

ポートレートなど、ある程度大きな被写体しか撮らないという方にとってはあえてこのレンズを選択する理由はないかもしれませんし、AFが使えるもっと便利なレンズの方がいいかもしれません。撮影する被写体によってオススメ度は変わりますが、小さい被写体を撮る方は是非知っておいてほしいレンズです。

 

マイクロフォーサーズで唯一35mm判換算でF2で撮れるレンズ

マイクロフォーサーズとフルサイズの被写界深度さ2段です。その為、マイクロフォーサーズのF2.8はフルサイズのF5.6のボケ量に。F1.4でもフルサイズのF2.8のボケ量になってしまいます。ただ、F0.95まで選択ができると、フルサイズでF2のボケ量で撮影することができるので、ここまでくると背景のボケ量が少ないというデメリットは小さくなるのではないでしょうか。

 

とは言え、完全にこのデメリットが無くなるわけではありません。マイクロフォーサーズでフルサイズのF1.4のボケ量を実現できるレンズは今のところありませんし、F0.95シリーズの焦点距離も限られています。フルサイズなら豊富な選択肢があるので、背景のボケ量のコントロール幅を考えるとやはりフルサイズの方がいいです。

 

マイクロフォーサーズは、人によってはまだまだ限定的なところはありますが、許容範囲になるなら良き相棒となってくれるのは間違いないでしょう。

 

一眼レフ用でもF2のハーフマクロで撮れるレンズ

ところで、フルサイズ一眼レフ用ではMilvus 50mm F2があるのをご存知でしょうか。

 

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出典:Milvus 2/50M

 

カールツァイスから50mmと100mmの焦点距離で、開放絞り値がF2でハーフマクロで撮れるレンズが販売されています。今現在、ニコンとキヤノンのフルサイズの一眼カメラは一眼レフしか存在しません。フルサイズのミラーレス一眼は来年2018年に登場するという噂があるので、おそらく2018年には登場すると思いますが、そうなったらこのレンズが存在感を示すのではないかと思います。

 

一眼レフだとMFでピントを合わせるのが難しいです。フルサイズのファインダー倍率なら見やすいとは言え、MFでのピント合わせは苦労します。ですが、ミラーレス一眼ならピーキング機能や拡大機能があります。とくにキヤノンとニコンのフルサイズミラーレス一眼に搭載される電子ファインダーは中途半端なスペックのものにはならないはずなので期待できます。AFでも良し、MFも良しとなれば、このレンズが品薄になる可能性もあります。

 

小さな被写体を撮る人はマクロレンズとハーフマクロレンズを

小さい被写体を撮る人は、必ずマクロレンズを持っていらっしゃいます。ですが、マクロレンズの開放絞り値はほとんどがF2.8。F2.8では、引きで撮る時に背景のボケ量がもの足りないというケースがあります。その点、F2で且つハーフマクロで撮れるレンズがあると、本当にどアップの写真以外はハーフマクロレンズが活躍します。

 

マウントが限られていまいますが、マイクロフォーサーズやキヤノン・ニコンの一眼レフを持っている人で小さな被写体を撮るという人は是非検討されてみて下さい。

 

 

最後の写真は40-150mm F2.8 PROです。

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