写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

良い写真を撮る為に【観察、予測、修正】のスピードを上げる。


こちらの写真は、先日公園で撮影したもの。

 

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なかなか良いタイミングで撮れたと思いますが、この写真を撮った時は息子がこの乗り物に乗って3回目でした。この乗り物は直線ではなく楕円形のコースになっていて、この撮影場所までにカーブが1回あります。つまり、この写真を撮るまでに息子はこの乗り物のコースを半周してくるわけですが、その間に体の向きがクルリクルリと回るわけです。

 

その回り方に規則性があるのに気付いたのは、2回目に息子が乗り物に乗った時でした。そして、その規則性とは「半周した時には体が内側を向いている」ということ。

 

1回だけ見ただけではその規則性に気づくことは不可能ですが、2回目を見れば1回目との違いがあるのか、又は規則性があるのかが分かります。そして、規則性に気付いた僕は3回目の時にはコースの内側へ移動し、この写真を撮りました。

 

観察することでしか分からないもの

今ご紹介したエピソードのように、予測して自分が積極的に動いていかないと撮れないケースは多くあります。被写体が目の前に現れて、都合の良い環境になって、後は自分がシャッターを押せばいいだけ、なんて撮影はなかなかありません。

 

例えそんな環境になったと思っていても、普段から観察し工夫する癖をつけていないと、ただ突っ立ってシャッターを切るだけになってしまいます。どれだけ素敵な被写体に恵まれ、どれだけ好環境に恵まれても、その中で最善の選択肢を探す意識がなければ、その場に居合わせている人なら誰でも撮れる写真にしかなりません。

 

予測と修正をどれだけ繰り返せるか

その場に居合わせている人なら誰でも撮れる写真にならない為には、常に被写体や環境を観察し、その場でより最善な選択肢を探すスキルを身につけることです。このスキルを僕は基礎スキルと言っています。基礎スキルと言っている理由は、どんな撮影にも共通する思考回路だからです。どんな被写体を撮る場合でも、どんな環境で撮る場合でも、どんなスタイルで撮る場合でも、必ず必要になる思考なってきます。

 

この基礎スキルが乏しいと、どこから撮れば良い写真になるか分からないので、闇雲に撮るしかありません。闇雲に撮るしかないと、何百枚撮っても良い写真がなかなか残りません。

 

ですが、基礎スキルさえ養われていたら、わざわざシャッターを切らなくてもどう撮ればどんな写真になるかがイメージできます。そうなると、現場で辺りを見渡しただけでどこから撮ればどんな写真が撮れるのかが分かるようになるので、迷いがなくなります。闇雲に撮ることも無くなるので、良い写真が撮れるポイントを探すことに集中することができます。あとは、見つけたポイントで撮っていけばいいだけです。

 

この基礎スキルを養うには、写真の良し悪しを決める要素を

 

①予測

②シャッターを切り予測のズレ具合を認識

③修正

 

と繰り返していくことです。

 

写真の話で「効率的」なんて言葉を出すと嫌な顔をされる方も中にはいらっしゃいますが、この基礎スキルを意識するかしないかで、同じ時間練習しても上達スピードは変わっていきます。勘違いしてほしくないのが、僕が今お伝えしている基礎スキルの話は、楽して上達する話ではありません。どんな意識でどんな方法で取り組むのが良いのか?という話であって、楽して上達する方法ではなくむしろ急がば回れの方の道のりの歩き方をお伝えしています。

 

ちなみに、僕の写真講座では基礎スキルの話しかお伝えしません。一般的な講座で触れるテクニック等などはほとんどお伝えしないのですが、それは基礎スキルがないとテクニックも活かしきれないからです。テクニックを活かさないと良い写真が撮れないようなスキルではなく、自分で考えて自分で答えを探し出せる思考回路=基礎スキルを身につけることで、写真の腕を底上げしていきます。

 

練習の質を上げてから時間をかける

このブログでも時々触れていることではありますが、上達の度合いは練習の質 × 練習時間で決まります。なので、ただ時間をかければいいというものでもありません。そこに質が伴っていなければ、上達までの道のりは険しいものとなります。

 

なので、まずは質を高められるようにすることです。質さえ高めることができれば、後は時間をかければかけただけ上達していきますよ。

 

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