写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

基礎スキルがないと奇跡の一枚にすがることに


僕が写真講座でお伝えしている基礎スキルは、被写体や環境に関係なく、全ての撮影時において必要になるスキルです。全ての撮影時に共通する写真の良し悪しを左右する要素を、いかに現場で最短で判断できるようになるか?それが、上達のポイントとなってきます。

 

基礎スキルがないと...

基礎スキルがないということは、エンジンの積んでいないバイクで目的地まで移動するようなものです。エンジンがかからなければ、手で押すしかありません。手で押すということは、目的地まで相当時間がかかります。

 

基礎スキルも同じく、このスキルががなければ上達するのにかなり時間がかかります。それこそ、普通の人が1年間徹底して基礎スキルを磨いたのと同等のスキルを身につけるには、10年20年かかってしまいます(普通は、上達しないのが理由で途中で挫折されます)。実際に僕の受講生さんの中には、

 

長年やってきたけど上達しない、という悩みが数ヶ月で解決できました。今では、経験を積めば積むほど上達していくのが分かります。

 

という声を聞くことが多いです。 

 

頭の中でシャッターが切れるスキル

基礎スキルを言い換えると、被写体を目の前にした時に、シャッターを切った時の写真をどれだけ具体的に頭の中で再現できるかという能力です。実際にシャッターを切らなくてもシャッターを切った時の写真がイメージできれば、瞬時に良い写真が撮れるアングルや設定が分かるようになるので、良い写真だけを狙って撮れるようになります。無駄にシャッターを切ることも無くなります。

 

つまり、何枚も撮った中から奇跡の一枚を探すような撮り方ではなく、良い写真が高確率で残るような撮り方になっていきます。

 

しかし、ただカメラの知識やテクニック、被写体や環境を限定した撮り方しか学んでいないと、この基礎スキルが養われません。世の講座や本では、知識、テクニック、被写体や環境を限定した撮り方しか解説されないことが多いので、受講直後の自己満足度こそ高いですがその後は漠然とシャッターを切ることになります。時間が経つと、本当にこの撮り方、取り組み方でいいのか?という不安がつきまとうことになり、またテクニックや被写体や環境を限定した撮り方の講座に参加するという繰り返しになる人も多いです。

 

僕の講座で知識やテクニックを中心の話をしないのはその為です。被写体別、環境別のレクチャーもカリキュラムには入れません。では何を伝えるかというと、基礎スキルを向上させる為の基礎練習を徹底してお伝えしています。

 

知識は基礎練習に取り組む為の条件、テクニックは表現の幅を広げる為のものです。では、表現の幅を広げる元になるものは何なのか?それは基礎スキルです。基礎スキルは基礎練習の繰り返しでしか身につきません。つまり、基礎練習を繰り返して基礎スキルを向上させてからテクニックを学ばないと、しっかり身につかない上に活かすこともできなくなる可能性が高いのです。

 

上達する人は一握り?

プロの職人として食べていけるのは一握り、というぐらい狭き門でもありませんが、それでもカメラユーザー全体で見れば上達していくのは一握りです。ではなぜ、一握りの人しか上達しないのか?上達する人の共通点はなんなのか?

 

それは、無意識に基礎スキルについて理解しているかどうかです。無意識にでも基礎スキルを意識できている人は、ある程度知識等を学べばあとは自分で取り組んで自然と上達していきます。しかし、無意識にでも意識的にでも基礎スキルを向上させる習慣がない人は、どれだけ学んでも経験を撮影の経験を積んでも、上達の度合いはとても緩やかです。それこそ、10年やっても20年やってもなかなか上達しません。 

 

僕も最初は後者の人間でした。一眼レフという言葉すら知らない美術的センスが皆無の人間で、自分のカメラなんて持ったことがなかったぐらいど素人な上に、基礎スキルなんて気付いていなかったので最初の頃は全然上達しませんでした。しかし、あることをきっかけに基礎の大切さを理解し、写真の基礎とはなんなのか?ということを考え、自分で実践していった結果、ありがたいことにカメラマンとして21歳で独立をして現在は8年目を迎えています。

 

上達のポイントを押さえれば誰でも上達します。僕だけでなく、僕の受講生さんも基礎練習を取り組むことでほとんどの方が上達されています。講座の満足度は98%なので、稀に満足できないという人もいるかもしれませんが、98%という数字が基礎練習の大切さを物語っているのではないでしょうか。

 

取り組み方を知っているのと知っていないのとでは、一ヶ月、半年、一年と時間が経った時に大きな差となって現れてきます。知っているだけではなく、実際に基礎練習を取り組んでもらう必要はありますが、実践してもらえればほぼ間違いなく上達を実感されるはずです。それに、やっぱり上達した方が何倍も楽しいです。是非、今後の取り組みは基礎練習を意識してください。

 

f:id:photographerti:20160520163610j:plain