写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

写真上達のトレーニングになるカメラ


僕は普段、RICOHのGRという高級コンパクトカメラを使っています。シングルファザーの僕がもうすぐ5歳の息子と2人で出かける時、撮影がない仕事の時などはGRだけを持ち歩きます。

 

kakaku.com

 

このGR、使っているうちにふと気付いたのですが、写真上達の良いトレーニングになるのです。僕も普段、GRだけを持ち歩く時はトレーニングのつもりでも撮っています。

 

ではなぜGRが写真上達の良いトレーニングになるのか?順番に解説していきます。

 

※GRというカメラについてはこちらご紹介しています。

 

描き方のトレーニングに

写真が上達する為には、描き方を頭でも感覚的にも理解することです。描き方が分かると、どう撮ればどう写るかが分かり、シャッターを切らなくても最終的な仕上がりが大方分かるようになります。描き方が分かれば、撮影時に微調整をすることはあっても、撮影時に何時も悩むなんてことはかなり減ります。良い写真が撮れる確率もどんどん高くなり、何枚も撮った中からまぐれで撮れた奇跡の一枚を探すのではなく、良い写真を意図して撮れるようになります。

 

※描き方についてはこちらも併せてご覧ください。

pentax-pro.hatenadiary.jp

 

この描き方のトレーニングとしてGRは適しています。その理由として、GRが28mmの広角単焦点レンズであることが挙げられます。28mmというレンズは

 

・比較的自然な感じに見える遠近感。

・適度な背景の写り込み。

・小さな被写体以外では背景は適度にしかボケない。

 

という特徴がありますが、自然な感じに見える遠近感は、言い方を変えると極端な遠近感で誤魔化しがきかないということです。実際に使ってみるとよく分かりますが、28mmという広角レンズでは、多少の遠近感はつくものの大きな遠近感にはなりません。

 

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また、広角レンズの特徴として背景が適度に写り込みます。そして、人物相手に撮るぐらいなら背景は大きくボケません。花など小さな被写体を撮る時以外は背景を大きくボカすことができないので、嫌でも背景のバランスを意識しなくてはいけません。

 

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つまり、GRは誤魔化しがきかない上に、腕を上げる為の思考が鍛えられていきます。

 

トレーニングを自発的に強制できる 

GRは単焦点レンズなので、そのカメラだけ持ち出したら最後、その日はGRだけで撮らなければいけません。まだ腕が未熟なうちは、この28mmだけを強制することに意味があります。レンズ交換式のカメラで28mmになるレンズだけ持ち歩くことでもいいのですが、やってはいけないのが交換レンズを持って行くことです。

 

交換できるレンズがあるということは、撮影時にレンズを交換するかどうかという迷いが生まれます。そしてその迷いは、集中力を低下させます。

 

あなたも経験したことがあると思いますが、初めて取り組むこと、まだ経験が浅いものはすごく集中してもまだ不慣れなのでおぼつかない。でも慣れてくると、そんなに意識しなくても手が動く、自然に取り組める。これは、何かで上達する、慣れていく過程で必ず起こります。

 

写真も同じで、未熟なうちは【どう撮ればどう写るか?】ということを考えることに慣れていないので、かなり集中力を使います。なので、集中力を落とす要因があると上達の妨げになるのです。

 

腕がある人は問題ありません。瞬間的に集中力を高めて思考することができ、レンズ交換をする際にはそのレンズを選択する意図が明確なので迷うこともないからです。

 

最短で上達するには

写真に限らずですが、何かで上達するには基礎練習の繰り返しによる基礎スキル=描き方の向上が不可欠です。そして、基礎の繰り返しは最短で上達する手段となります。人によっては特殊な練習方法はあっても、基礎の繰り返し以外の特殊な練習はありません。

 

その基礎スキル=描き方を効率よく鍛えてくれるのがGRです。もちろん、このカメラだけ持っていけば嫌でも上達するというわけではありません。あくまで、描き方への意識が普段よりも高まりやすい、つまり上達しやすい環境を作ることができるということです。

 

ちなみに、GR以外にも広角単焦点レンズのカメラはありますし、レンズ交換式のカメラに28mmになるレンズをつけてもらうことでも構いません。その際は、他にレンズを持ち歩くのは止めてみてください。

 

きっと良いトレーニングになりますよ。

 

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