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写真上達の本質を考えてみる

写真講師を続けてきたカメラマンの思考を記事にしていきます

一眼レフを中古で買うデメリット?正しい中古カメラの買い方と購入後に行うべきこと


一眼レフやミラーレス一眼、コンパクトカメラ等の中古市場は大きく、カメラ店やオークションを通じて中古のカメラの売買がよく行われています。カメラを中古で買うメリットは、何と言っても値段が安いこと。カメラによって10万円を軽く超えるものもあり、中古で買うと数万円は安くなります。

 

しかし、中古でカメラを買うデメリットをきちんと理解されている方は少ないのではないでしょうか?今回は、あまり知られていないカメラを中古で買うデメリットをお伝えしたいと思います。

 

 

中古カメラは肝心なことが何も分からない?

一般的なカメラ販売店は、必ず買い取ったカメラを点検しますが、残念ながら点検するのはお店のスタッフ。熟練されたスタッフであったとしても、点検するのは見た目の綺麗さや各動作の不具合の有無です。それ以上の点検がされることはあまりありません。

 

もちろん各動作に問題がないことは、販売するカメラの大前提ではありますが、各動作を点検するだけでは分からないことがいくつかあります。

 

①シャッター回数

販売されている中古のカメラがどれぐらいシャッターを切られているか?これはとても重要なポイントなのです。

 

カメラが問題なくシャッターを切れる回数(耐久性)は決まっています(動作を保証している回数で、即壊れる回数ではありません)。カメラによっては5万回だったり、ミドルクラスのカメラだと10万〜15万回ぐらいの耐久性がありますが(大抵メーカーHPで確認できます)、それを超えると何時壊れてもおかしくない状態となります。そのまま使ってシャッターが壊れたらもちろん修理ですが、その反動で周辺まで一緒に故障すると修理費用がかなり高くなることも。

 

なので、買う時点でどれぐらいシャッターが切られているか分からないと、価値があるかどうか分からないのです。

 

例えば、シャッター数の耐久性が10万の同じカメラが2つあるとします。Aのカメラは見た目に少し擦り傷がある並品だけどシャッターは1万回も撮ってないカメラ。一方Bのカメラは見た目は綺麗だけど8万回ぐらいシャッターが切られているカメラ。

 

一般的には、AよりもBの方が見た目が綺麗という理由で値段が高くなりがちですが、シャッター回数が8万回もあれば修理する日は近いです。写真が趣味の人で、一般的には年間5000回〜10000回。多い人は年間10000〜20000回ぐらいシャッターを切るので、1年か2年で数万円のメンテナンス費用がかかる可能性が高くなります。

 

しかし、シャッターの回数が1万回もいっていないカメラを買えば、 シャッターユニットの交換をする前に数年使い倒して世代交代になることも。結果的に数万円の無駄な出費が無くなります。

 

 

では、中古を買うならどこで買うのがいいのか?シャッター回数が事前に分かる中古としては、アマゾンでの中古販売やオークション等の売買です。

 

アマゾンで欲しい機種を表示させると、中古での販売がされているか確認することができます。その場合は、よくシャッター回数を書いてくれている販売店が多いです。またオークションでもシャッターをどれだけ切ったかを書いてくれている出品者がいますね。

 

ちなみに、シャッター回数はメーカーに送ったり自分でも調べることで確認ができます。チェックの方法は隠しコマンドを使って確認したり、専用ソフトを使って確認する方法がありますので、自分のカメラのシャッター数を知る方法がないか、一度調べてみるといいと思いますよ。

 

※カメラの隠しコマンドで確認できるなら、カメラ店でその方法を伝えてその場で確認してもらうか、オークションの出品者に質問して調べてもらうというのもありです。

 

②フランジバック 

フランジバックとは、カメラボディのマウント面(レンズの取り付け口)から、光が当たって画像に変わる撮像素子(イメージセンサー)又はフィルムまでの距離です。

 

そして、カメラのオートフォーカス(AF)はこのフランジバックが規格内に入っていることを前提で作動しています。つまり、このフランジバックがズレていると、それだけピントが合う位置もズレる前ピン後ピンという現象が発生します。

 

フランジバックは、新品であればメーカー出荷規格に収まっています。しかし、中古だと時々フランジバックが規格外になっていることも。見た目が綺麗で傷がついていなくても、重く大きいレンズを使っているうちに、又は本人が気づかないうちに衝撃によってフランジバックがズレているケースがあります。

 

新品のカメラであっても、例えばカメラがプラス側ギリギリでの規格内。レンズもプラス側ギリギリの規格内。逆に、カメラもレンズもマイナス側ギリギリ規格内であったりすると、ピントが微妙に合わない前ピン後ピンという現象が起きてくるケースがあります。これは、精密機器を組み合わせる一眼レフでは避けられない問題です。解決策としては、カメラ側の機能、シグマのレンズならレンズ側の機能を使ってレンズ一本一本調整するか、メーカーにカメラとレンズを送って調整してもらうかです(ミラーレス一眼なら、前ピン後ピンの問題はありません)。

 

とは言え、一般の方が趣味で楽しむ場合は正直それほど気にしなくても良いというケースが多いです。

 

それなら、気にしなくてもいいのでは?

 

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、前ピン後ピンの問題は新品同士でも発生するとは言え、背景を大きくボカした際にはピントのズレが分かってしまったり、マニュアルでピントを合わせた時にファインダーで確認した時のピント位置と実際に取れた写真のピント位置がズレたりすることもあります。

 

なので、中古の一眼レフを購入後は、基本的にメーカーに送ってフランジバックを調整してもらうのが理想です。その時に、フランジバックのズレをメーカー規格内で調整するのではなく、誤差を限りなく0に近づけてくださいとお願いしておくと、ズレが最小限になって帰ってくる可能性が高くなります。例えば、±5が規格内だとしたら、±2以内で調整してくれるという感じです。具体的な数字は教えてもらえない上に、担当者によって「限りなく0」の定義がマチマチな可能性があるので信じるしかありませんが、中古で買ったとしても新品より誤差のないカメラを手にできる可能性があります。

 

ただ、ミラーレス一眼なら根本的に前ピン後ピンの問題が発生しないという特徴があるので、動く被写体を撮影しないならミラーレス一眼がオススメです。僕自身、一眼レフの前ピン後ピンに悩まされてきましたが、使用機材を一式ミラーレス一眼に変えたことでその煩わしさから解放されました。一度この問題から解放されると、一眼レフで根本的な問題が解決されない限りはずっとミラーレス一眼がいいなと思ってしまいますね。

 

③不具合の出る直前の可能性も

シャッター回数が分かり、見た目も綺麗で値段も安いカメラを見つけても、もしかしたら故障直前のカメラも稀にあります。販売店側が動作を確認した時点では問題がなかったとしても、購入者が使い出してすぐに故障する可能性がないとは言い切れません。

 

これに関しては仕方ないとしか言いようがないので、不安な場合は保証がついているカメラを選ぶことです。販売店によっては、中古のカメラでも一ヶ月、又は数ヶ月以内であれば自然故障の保証をするという場合もあります。カメラのキタムラでは10,000円以上の買い物だと6ヶ月の保証がついてきますので、そういうお店がいいですね。でもキタムラではシャッターの回数は分からない可能性が高いので、シャッター回数が分かっていて且つ保証が長い販売店で買うのが一番ベストな選択です(オークションやAmazonでお店が出品している中古カメラの場合は保証がつくことがあります)。フランジバックに関しては、調整をお願いする前提で買うか、前ピン後ピンが発生しないことを願うしかありません。

 

中古のレンズも要注意 

レンズも一見問題なく見えるものが多いですが、片ボケしていたり芯ズレということはよくあります。一枚一枚のレンズの配置にズレが生じることで、レンズ本来の性能が発揮されていいないということです。このような状態のレンズは、一度バラしてもう一度組み立てて精度を高める必要があります。これは、レンズによりますが大体10,000円前後しますので、なるべく片ボケ、芯ズレのチェックがされている中古品を選びたいものです。

 

他には、経年劣化でAFユニットを交換する必要があったりするので、稀に購入してすぐに故障になんてことがあります。とくに手ぶれ補正がレンズ側に搭載されているレンズは中古で買うのはリスクが高いです。キヤノン等の場合はシャッターボタンから指を離してから約1秒後ぐらいに手ぶれ補正機能がオフになりますが、オフになりきる前にレンズを外してしまったりすると手ぶれ補正ユニットがレンズ内に放り出されます。その状態で移動等をしたら故障率が高くなります。なので、手ぶれ補正がついているレンズはできたら新品がいいですね。

 

中古は慎重に 

さて、今回は中古のカメラを買う時の注意点をお伝えしましたが、如何でしょうか。今回お伝えするポイントをしっかりチェックすると、購入できる場所がかなり限られてしまいますが、その分より良い品を購入できるようになると思います。是非、これを機にしっかりチェックしてみてくださいね。

 

それでも、中古は面倒・不安という場合は、メーカー保証が1年ある誰も使っていない新品を買って、販売店の保証もしっかりつけましょう。値段は少々高くなりますが、その代わり安心して買えると思います。ただ、新品だから初期不良が起きないというわけではないので、あくまで何かあった時に保証が手厚いだけという認識でいましょう。

 

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