マイクロフォーサーズの手引き

E-M1ユーザーのカメラマンがマイクロフォーサーズを中心に書いていきます

写真が上手な人が撮影中にやっていること




写真が上手ではない人は、とりあえず闇雲に撮影しその数百枚の中から良い写真を探しますが、写真が上手な人は良い写真を狙い撃ちします。その為、撮影した中から3割から5割、多い人はそれ以上が選ばれる写真になっていきます。

 

では、どうしたら良い写真を狙い撃ちできるようになるのか?今回は、写真が上手な人とそうでない人の違いを解説していきたいと思います。

 

①練習は意識をして、撮影中は無意識で撮る

スポーツで例えると分かりやすいのですが、スポーツの場合は基礎の動きを徹底して練習します。野球なら素振りですね。この素振りを毎日何百回と繰り返すのですが、練習中の素振りは一回一回意識をしながら繰り返します。

 

これは、試合で体が勝手に理想的なスイングができるようになることを目的としています。試合中は、試合の状況や相手のピッチャー、配球などを意識することはあっても、投げられたボールに対して理想的なスイングを行うことは意識できません。

 

試合で理想的なスイングができるようになるには、練習で何回も繰り返して体に覚えこませるしかないのです。体に覚えこませたものは、例え意識していなくても体が反応してくれます。

 

写真も同じことが言えるのです。撮影前と撮影後には、

 

この被写体をどう撮れば良い写真になるか?

こんな風に撮ればもっと良くなったか?

 

という風に、常に試行錯誤する癖をつけておきます。そうすると、撮影中に無意識に試行錯誤できるようになるのです。撮影前と撮影後の試行錯誤の癖が無いと、撮影中にいろいろ考えているうちにシャッターチャンスを失ったり、良い写真にできないままとりあえずシャッターを切ってしまいます。

 

しかし、試行錯誤の癖がついていると、僅か数秒で被写体、光、背景、構図等の最適な選択を導き出し、すぐにシャッターが切れるのです。これは、スーパーコンピューターとは言えないかもしれませんが、それに近いものがあります。被写体、光、背景、構図等、さらにはレンズの選択やカメラの設定を考えると組み合わせは無数にあります。

 

その無数の選択肢の中、たった数秒でその最適な組み合わせを見つけ出すには、日頃から癖づけておき体に覚えこませるしかないのです。

 

世の中には、いくつかのポイントを押さえるだけでプロのような写真が撮れます!と謳っている教材や講座などが存在しますが、今お伝えしてたことを考えるとまず無理です。プロのような写真が撮れるようになるには、最低でも半年から1年はかかります。

 

ただ、被写体や環境を限定すれば話は別です。例えば、料理を撮る方法であったり、○○という商品を撮る方法という場合であれば、ポイントを押さえるだけでプロ顔負けの写真が撮れるようになります。しかし、自分自信で被写体を見つけ出し写真で表現するのであれば、試行錯誤の癖を体に覚えこませる必要があるのです。

 

②良い写真をイメージし、その環境が整うまでじっと待つ

写真が上手な人の撮影を見ていると、待っている時間が長いです。被写体を観察し、最適な場所で被写体の向き、位置がベストな状態になるまでジッと待っているのです。そして最適な環境が整ったらシャッターを切る。

 

言葉では簡単そうに思えますが、最適な環境になるのはほんの一瞬のケースも多く、シャッターチャンスは1秒以下の時もよくあります。被写体が振り向いた瞬間、そこを通った瞬間など、良い写真になるその一瞬を狙うのです。

 

シャッターチャンスになってからでは遅いということですね。シャッターチャンスを予測し待っておく。シャッターチャンスがきたら同時にシャッターを切れるように準備をしておかなくてはいけないのです。

 

③まずは良い写真が撮れる場所を探す

撮影の現場で、どこから撮っても絵になることは少なく、多くのケースでは良い写真になる場所は限られてきます。写真が上手な人は、まずその場所を探します。しかし、写真が上手ではない人は、とりあえず撮ってしまいます。

 

無駄な写真は撮らず、良い写真が撮れる場所をいち早く見つけてその場で待つのが、写真が上手な人の行動パターンです。

 

 

以上が、写真が上手な人とそうでない人の違いです。

 

写真は誰にでも簡単に撮れるものではありません。やはり、それなりの経験と正しい練習が必要になってきます。是非、写真が上手な人が周りにいたら、行動パターンを観察してみてください。